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この保持帯の固縛不良の場合は、いかだ投下膨脹時にボンベが移動し、ガス充気装置各部に不当な外力が負荷され、不具合発生の原因となるので、点検、整備には充分注意しなければならない。

(6) 再帰反射材

発光源方向に光を帰す性格を有した柔軟性のシートで、第一種・第二種いかだおよび第一種船・第三種船に搭載されている甲種いかだには天幕上と床の裏側に決められた方法により取付けてある。

再帰反射材は反射能力・耐候性等性能基準を有する型式承認品である。

(7) 乗込台

第一種いかだは海中漂流者がいかだ内に乗込み易くするため、出入国の1ケ所に設けた気室構造の半固型台で、破損しても主気室の浮力は大きく損わないようにしてある。

 

6. いかだの積付

(1) 搭載位置

いかだの搭載位置は、船舶救命設備規則第90条に規定されている積付基準に適合する必要があり、船舶の艤装設計の段階で検討される。

いかだの格納装置の積付については、第1回定期検査において確認の検査が行われる。(V.4参照)

これらの要件を充す積付場所は、結局暴露甲板の舷側と云うことになり、外界の影響を最も受け易いため、いかだの積付装置は強度、耐食性に十分考慮が払わなければならない。

(2) 積付方法

上記のようにいかだは過酷な環境からの保護と投下時の衝撃を緩衝するため保護容器が必要で、一般に強化プラスチック製(F.R.P.)のコンテナに納められ、甲板に固定されている防錆処理をした鋼製架台に載せ、自動離脱装置を介して固縛ワイヤーで固縛されている。

いかだは緊急の際に安全、迅速、確実に性能を発揮する必要があり、このためにはいかだを格納したコンテナ、架台、固縛装置、自動離脱装置及び膨脹用作動装置からなる一連の積付けシステムの各構成要素が、常に良好な状態にあり、非常に際し円滑に連続的に順次作動しなければならない。

(a) 標準積付型(N型)

船舶救命設備規則の関連通達により「円筒型コンテナに格納された膨脹式救命いかだの積付設備の構造標準」(59.6.26検査心得構造基準となる)が定められ(昭和56年4月以降の新造船から適用)積付システムが改善された。

このことにより投下の操作方法が統一され、且つ簡単になるとともに、保守整備が容易に行えるようになった。

この改善された積付設備を標準積付型(N型)として、いかだの自動索、もやい綱の構造が変更され、自動離脱装置は手動投下機能のない型式承認品となった。

標準積付型(N)型の概要は次の通りである。

(イ) いかだの膨脹用自動索ともやい綱は独立分離させ、もやい綱は離脱装置に縛着し、従来の手動投下用補助もやい綱及び安全索を要しない機構とした。これにより複雑な索類の構成が簡略となり使用時または点検時のミス防止ともなった。

 

 

 

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