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参考資料1 脱硝装置搭載船調査概要

 

1 はじめに

本年度事業「小型内航船用エンジン排ガス浄化触媒の調査研究」に関わる調査の一環として、最適触媒システムへ反映させるため、内航船用小型排ガス脱硝装置を搭載した船舶を訪船して脱硝装置の搭載状況の調査を行った。

 

2 装置の搭載配置

今回調査を行った脱硝装置搭載船は全長57.5m、総トン数488トンで、減速機および可変ピッチプロペラ付き4サイクルディーゼル機関(定格1800PS/360rpm)を供え、A重油を燃料として使用しているものである。

脱硝反応器は船橋甲板上の煙突内に設置されて、排気ガスは主機関出口より上甲板、船尾楼甲板を通る排気管により反応器内に導かれて脱硝されて、大気に放出される。

還元剤である尿素水は上甲板で噴射ノズルにより排気管内に注入され、還元剤タンクは機関室壁面を利用し、還元剤供給ポンプ等は、機関室内に設置されている。また、噴射ノズルがつまらないように置換水系統を供え、定期的にノズルの洗浄を行っている。還元剤タンク容量は2,000リットル(還元剤消費量は約400リットル/日)である。

構成 1.脱硝反応器    2.噴霧ユニット   3.還元剤タンク

4.還元剤供給ポンプ 5.制御ユニット   6.計測ユニット

7.その他配管類等

(全体配置図および脱硝システムフロー図)

 

3 データ計測

データの計測は煙道内へ導入されたチューブから化学発光式NOxアナライザー(ヤナコ製)を用いて脱硝器出口NOx量を計測している。また、脱硝器入り口NOxは機関回転数、および湿度をモニターし、これらの値から推算し、注入還元材の量を決めている。

 

 

 

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