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3-2 高度技術創出環境の現状

 

(1)研究開発者

 

1)研究開発者数の技術開発分野別分布

表3-1は、研究開発者数の技術開発分野別の分布を示したものである。これは、研究開発管理者の回答結果であり、重複して所属している研究開発者がいる場合は均等に按分し、合計が100%になるように調整している。また国立研究所と諸団体については、回答者数が少なかったので割愛している。

これによれば、研究開発者の約1/4は、抵抗推進や運動性能に関する要素技術開発に携わっていることがわかる。これに次ぐのは、企業の場合は既存船舶の設計(19.2%)であり、大学の場合は強度関連の要素技術開発(14.6%)である。大学の場合は、海洋開発(14.2%)やその他(32.2%)も多く、他分野の研究との兼務が多いことがうかがえる。

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一方、表3-2は現在関わっている技術開発分野についての質問に対する研究開発者の複数回答結果である。表3-1と比較してみると、企業の場合、表2-1で比率的に多かった性能関連の要素技術開発と既存船舶の設計に加えて、強度関連の要素技術開発、企画・コンセプト作り、新コンセプト船舶の設計の比率も高くなっていることがわかる。これは、組織的には性能関連の要素技術開発や既存船舶の設計に関わる部門に所属していながら、実際の業務の中では、強度関連の要素技術開発、企画・コンセプト作り、あるいは新コンセプト船舶の設計にも関わっていることを示すものである。

 

 

 

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