2.わが国の造船業における研究開発環境
2-1 造船業における研究開発の最近の動向
ここでは、わが国の造船業の研究開発において、主導的な立場にある大手造船所7社の研究開発に関連するデータの推移、及び最近の傾向を見ることにする。
造船大手7社の船舶関係の生産高は、図2-1に示すように昭和62年度に約5,000億円まで落ち込んだ後、平成5年度まで順調な回復を示し1兆円に達したが、急速な円高に伴う競争力低下により再び下降に転じた。
しかし、生産性向上への一層の努力と円安傾向への落ち着き等により、最近は8,000億円から1兆円の間で推移し、再び増加傾向にある。