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?その他の建造協調型

その他の方式としては、親会社が、系列下にある子会社の建造する船舶について受注・設計し、船種・船型によって建造を振り分ける方式も考えられる。(図表I.5.2-7参照)

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これらの各種企業間協調型は、各社だけの経営努力を超え、産業全体の高度化を図るための有効な手段である。また、その実現のためには、高度な企業間連携に関する情報化が必要になる。分散された経営資源を有機的に結びつけ、産業全体の知識集約を図る情報基盤を整備することが求められる。

先述したGIIのパイロットプロジェクトであるMARISや我が国造船業の高度造船CIMなどの高度情報化プロジェクトと同様に、近年のオープンネットワーク技術、オブジェクト技術、STEPなどのプロダクトモデル技術の成果を活かして従来以上に企業化連携の密度を高める仕組みを作り、産業全体の競争力を高めるための産業ネットワーク基盤づくりが重要になる。これらの情報基盤を活用し、設計・生産協調を効果的に行うプロダクトモデルを活用することにより、複数企業の同時並行作業が効率化され、自社以外の有効な資源を有効活用することなどが可能になる。

 

 

 

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