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交通安全の基本知識を持っていなければ、せっかくの活動も意義が半減します。母親の家庭での交通安全教育は少年非行の防止や、高齢者を抱えた家庭の円満な“経営”の問題につながっていること、地域活動は、自分の一家を包む自分の町の安全な環境作りに重要な役割を果たしているとの自覚を持つよう、リーダーは一般会員を教育する必要があります。

 

3 一般市民を対象とする講習会

 

対象別にみて、(1)高齢者を対象とするもの、(2)母と子を対象とするもの、(3)若者を対象とするものなどがあります。

(1)高齢者を対象とする講習会

高齢者を対象とする講習会は、地区公民館、高齢者福祉センターなど、小地区ごとに行うのが効果的です。講演の時間はなるべく短くして、映画、寸劇などによる交通安全教育が効果的で関心をひくようです。映画のフィルムは、市町村や交通安全協会などに準備してありますので、その中から高齢者に適したものを借りて上映してください。

また、高齢者による講演会を開催している地域があります。交通安全、人生経験などを発表する人を選び、持ち時間を10分から15分に限定して話をしてもらいます。聞き手には高齢者だけでなく、若者や中年の方にも加わってもらいます。このようにユニークな試みは、高齢者の主体性を尊重するとともに、世代間の相互のコミュニケーションを図ることにもなるので有効な試みです。

(2)母と子を対象とするもの

幼児の交通安全教育については、母と幼児と一緒に講習会を開催するのは有意義なことです。幼稚園、保育所または市町村の児童館、公民館を利用して開催しますが、この際には事前にこれらの施設や設置者とよく打ち合せてください。また、幼児に興味をもたせるような、アトラクションが必要です。

(3)若者を対象とするもの

若者を対象とする交通安全教育は、主として二輪車の乗り方の講習会が中心となります。この場合は、学校の校庭を利用する場合が多いので、教育委員会や学校と事前によく相談してください。また、警察、交通安全協会、二輪車安全運転普及協会とも協議することが必要です。

 

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