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用するか否かというのは、システム開発の目的意識に関わる問題である。

「システム開発におけるコスト・期間を極力抑制する」ことはアプリケーション・パッケージの採用時に期待される効果の一つであり、目的の一つだと考えることができる。また、「業務の流れをアプリケーション・パッケージが前提としているものをベースとして変革して、スリム化,効率化を図る」ことが目的となる場合もありえよう。

 

2-3 選定基準の確立

 

アプリケーション・パッケージを選定する作業は、しばしばイージーオーダーの洋服を選ぶ作業にたとえられる。「デザインや生地の品質・色・織りなどの評価眼や好みを把握する」、「肩幅や丈など、自分の身体にとってのフィット感のどの部分を重視するかを決定する」、「ズボンの丈や胴回りなど、標準サイズと異なる部分をどの程度調整するかを決定する」などはすべて選定基準に類するものだと言える。

これらをそれぞれアプリケーション・パッケージの選定に当てはめると、

・アプリケーション・パッケージの評価視点の確立

・アプリケーション・パッケージへの要求についての優先度確定

・適切なカスタマイズ量の設定

等のアプリケーション・パッケージ利用における問題点に対応していることがわかる。

 

2‐4 体制整備と人材育成

 

アプリケーション・パッケージの製品情報の収集,アプリケーション・パッケージ採否の判断基準や選定基準の設定と適用には、

・業務所管課と情報管理主管課から成る選定委員会や開発プロジェクトチーム等の庁内の組織

・他の地方公共団体との情報交流

・システムコンサルタントなどの第三者機関への調査委託

等、体制面の検討・整備が必要であるとともに、

・アプリケーション・パッケージ利用を推進する人材

が必要である。こうした人材は全庁で計画的に育成・配置を行う必要

 

 

 

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