(1) ソースプログラム提供
「ソースプログラム提供」の形態には、おおむね次の二種類が存在する。
?@パッケージベンダーからユーザーに直接アプリケーション・パッ
ケージのソースプログラムを販売する場合
?A代理店としてのソフト開発会社に対して、ソースプログラムを提供し、エンドユーザーの要求に応じて代理店がカスタマイズなどの作業を行って、ユーザーには実行可能形式で提供する場合
この形態のアプリケーション・パッケージの場合、パッケージベンダーが特定の地方公共団体において開発したシステムをベースにパッケージ化しており、その後も別の地方公共団体で利用されるごとに改良や機能追加がなされていくという点が特徴的である。
(2) ユーザーによるプログラミングプラットホームを提供する形態
「ユーザーによるプログラミングプラットホームを提供する形態」とは、パッケージベンダーから提供された状態のままでも利用することは可能だが、プログラミング環境も用意されており、アプリケーション・パッケージの標準機能を用いて新たな機能を開発することが可能になっていることを指す。グループウェアなどの開発ツールとしてのアプリケーション・パッケージを挙げることができよう。
(3)シュリンクラップパッケージ
「シュリンクラップパッケージ」とは、ワープロや表計算のソフトウェアのように、小売店で大量販売されているアプリケーション・パッケージを指す。おおむね非定型業務に用いられるアプリケーション・パッケージが多い。
これらの形態の内、行政分野におけるアプリケーション・パッケージの主流はソースプログラム提供の形態である。地方公共団体によって要件に違いがある基幹業務系のアプリケーション・パッケージはほとんどこの形態を取っている。(なお、クライアント・サーバー形態のアプリケーション・パッケージを導入する場合など、ハードウェアも同時に導入される場合が多いが、本調査研究ではハードウェアの選定については対象としていない。)