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は し が き

 

本報告書は、当センターが「日本財団」の平成9年度から2カ年にわたる補助事業として実施している「九州における物流情報化に関する調査研究」の平成9年度研究成果を中間報告書としてとりまとめたものであります。

世界経済のグローバル化が一層進展する中で、物流のあり方は国や地域における産業立地競争力の重要な要素のひとつとして認識されるに至っています。一方、情報通信技術の革新や流通コストに対する需要者の意識の高まり等に伴い、物流に対するニーズは極めて高度かつ多様なものとなっています。こうしたことから、平成9年4月に「総合物流施策大綱Jが閣議決定され、平成13年を目途にコストを含めて国際的に遜色ない水準のサービスを実現するため、関係省庁が連携して物流施策の総合的な推進を図ることとされています。

九州の物流業界においても、在庫管理、受発注、ピッキング、仕分、集荷、配送、検品、店頭管理などの業務全般において情報通信技術を活用して物流の効率化・高度化を進めていくことが要請されています。特に、国内物流の主要な担い手として、中小事業者が主体であるトラック事業者においても、情報化への円滑な対応が期待されるところであります。

こうしたことから、本年度は、わが国及び九州における物流情報化の動向を把握するとともに、物流事業者・荷主企業に対してアンケート調査及びヒアリング調査を実施し、物流情報化の実態とニーズを把握することにより、九州における物流情報化の推進に向けた課題を抽出しました。

これを踏まえ、次年度は、先進事例調査などを行うことにより、九州における物流情報ネットワークのあり方や物流情報化の推進方策について検討していくこととしております。

この報告書が関係者の方々にいささかなりともご参考になれば幸いに存じます。

おわりになりましたが、本調査研究をとりまとめるにあたって終始ご指導、ご協力を頂きました九州大学角知憲教授はじめ委員各位、関係官公庁並びに調査にご協力頂きました関係の方々に、改めて御礼申し上げます。

 

平成10年3月

 

財団法人 九州海運振興センター

会  長 邑 本 義 一

 

 

 

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