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第1章 調査の目的と概要

第1節 調査の目的

九州における離島の多くは高齢化、過疎化等さまざまな問題を抱えており、民生は本土と比較して極めて低い水準にある。このため、離島振興策の推進による地域活性化が重要な課題となっており、既にいくつかの離島では具体的な取り組みもなされている。

離島の中には、豊かな自然や、独自の文化などの観光資源を有したところも少なくなく、これらを生かした交流人口の拡大によって地域振興を図ることも期待される。

九州における離島が、観光客誘致や島内産業の振興を通じて島民の民生安定を図っていくためには、これらの地域に適合した海上交通体系の整備は、最も重要な課題といっても過言ではない。そこで本調査においては、九州における離島の現状と今後の地域開発の方向を踏まえ、当該海域に適した海上交通体系の整備の方向性を提言するとともに更に、現在就航しているフェリーの更新時期が近づいている「甑島」をモデルケースとしてとりあげ、甑島三島の地域振興策を検討し、その基盤となる海上交通体系の構想を描き、具体的な整備方策について提言を行う。

 

 

 

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