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4. 高齢者の就業と収入状況

 

(1) 高齢者の就業状況

1990年の人口センサス資料によると、上海市60歳以上の高齢者の就業の割合は15.7%、65歳以上の高齢者の就業の割合は9.0%であった。そのうち、市区部(市轄県を含まない)60歳以上の就業の割合は10.4%、65歳以上の高齢者の就業の割合8.5%であった。県(県轄鎮を含まない)60歳以上の高齢者の就業の割合は27.9%、65歳以上の高齢者の就業の割合は16.3%である。性別で見れば、上海市60歳以上の男性就業人口は男性高齢者総数に占める割合は16.3%、女性就業人口は女性高齢者総数に占める割合は10.1%である。上海市65歳以上の男性の就業の割合は14.0%、女性高齢者の就業の割合は5.1%である。上海市の29.65万人の60歳以上の就業高齢者の職業分布を見ると、農林放牧漁業に従事する人の割合が最も高く、その次はサービス業従業員で、第二位は各専門の技術者である(表7参照)。

 

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1992年2月に行われた「上海市高齢者扶養システムについての調査」を見ると、調査対象となった1,112人の60歳以上の市区部高齢者の中に、年金(離休金を含む、以下同じ)待遇をもらっている人は86.1%である。その年金をもらっている957人の高齢者の中に、定年退職していない人は1.1%、定年後再就職した人は22.5%である事が分かる。彼らの再就職の職種は、主に行政管理(24.7%)、専門技術(15.3%)、街道(町)住民委員会(14.0%)、技術労働者(12.1%)、力仕事(12.1%)、警備(10.2%)である。調査対象となった799人の60歳以上の農村高齢者の中に、定年退職待遇を受けられない人は

 

 

 

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