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?.沖縄について

 

1.沖縄の歴史

九州から台湾の近くまで弓型に伸びる南西諸島のうち、沖縄・宮古・八重山の3諸島を中心とした60余りの島々を称して沖縄県と呼ばれています。

歴史的には9世紀ごろから各地に「アジ」と呼ばれる首長が登場し、「城」築いて勢力争いを繰り返していました。14世紀になると北部の「今帰仁城」、中部の「浦添城」、南部の「奮島尻大里城」を拠点とした3人の「アジ」が他を制圧し、「北山」・「中山」・「南山」と呼ばれる小国家を築きました。

これを「三山時代」と呼びます。

15世紀初めになると、「佐敷」のアジの「尚巴志」がこの三山を滅ばし、「琉球王国」(第一尚氏王朝)を樹立した。しかし内紛があいつぎ、1469年、伊是名島の「金丸」のクーデターに遭い第一尚氏は、7代64年で絶えました。「金丸」は即位して「筒円王」となり、第二尚氏王朝を開きました。この第二尚氏は、日本・中国・東南アジアなどの中継貿易で栄え、明治維新まで19代410年の間続きました。

17世紀の初めになると、薩摩の「島津氏」の琉球侵略により、琉球王国は日本の幕藩体制に組み込まれましたが、政治的には中国との関係を維持したままであったため、日本は琉球を異国として位置づけていました。

時代が明治に移り変わると、廃藩置県をおこなった明治政府は、明治12年琉球処分を断行し、ここに47番目の沖縄県が誕生しました。

しかし、昭和20年から始まった沖縄戦で、県民12万人余りを含む20万人余りが戦死し、日本の無条件降伏でアメリカの軍事的直接統治によって日本から分離され、日本とアメリカのどちらの国家にも属さない特異な占領時代が27年間も続きました。

戦争の混乱が治まるにつれ、沖縄の日本復帰を求める運動が日増しに高まり、ついに昭和47年5月15日に復帰が実現し、現在の沖縄にいたっています。

 

 

 

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