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序 調査研究の目的と視点

 

1 調査研究の目的

 

中山間地域*1においては、地場産業の低迷や高齢化の進行などから地域の活力の低下が顕著に現れている。また、若者及び成壮年層の相対的な減少により産業的な活力及び地域住民活動の低下などが懸念されている。

しかし、その一方で広大な自然資源や先祖伝来の文化遺産ともいえる様々な地域資源に恵まれている地域でもある。

こうした自然や豊富な地域資源に恵まれている中山間地域の利点、そして、その地域の特性や地域における受け入れ可能性などからみれば、都市においては達成できにくいライフスタイル、都市と農村の良さを実感しうるマルチハビテーション*2、時間や空間を自由に使える工房型生活などの実現が可能とされる。

福島県においては、高齢化が著しく進み、定住人口の拡大とともに交流人口の拡大を図る必要性に迫られている会津地域や阿武隈地域がある。当地域では高齢者は地域の重要な担い手でもあり、地域活性化の面からは元気な高齢者の社会参加が不可欠である。また、当地域出身者が県内や首都圏に多く在住しており、彼らが将来Uターン*3したり、外から故郷の各種支援をしてくれることは大きな活性化要因になるものと思われる。

そこで、本調査研究は、福島県、特に会津、阿武隈両地域を対象地とし、両地域の高齢者をめぐる地域間交流事業*4の可能性を探るとともに、県内や首都圏に住む当該地域出身者などとの連携の中で、今後の高齢化が著しく進行する中山間地域における定住及び交流施策のあり方を検討することを目的として実施するものである。

 

(注)文章中に(*No)をつけてある言葉は、原則として各章の末尾に「語彙」として説明を加えている。ただし、表の中などにでてくる場合は、その表の近くに掲示しておくものとする。

 

 

 

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