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(1) まちづくり・都市計画について

大学立地に伴い、既存中心市街地と大学が一体化した賑わいのあるまちづくりを進めるため、以下の4つの方策メニューを設定する。

 

ア 大学周辺のキャンパス・ガーデンの整備

大学前は、大学へのアプローチとして、また地域に開かれた大学として、地域住民と大学関係者がともに行き交う、緑を生かした公園として整備する。

また、同地域には、産学共同研究センターが平成13年に開所することになっているが、産・学・官・民が一体となった“杜”の中での産業育成ゾーンとしても、周辺環境と調和をした整備を進める。

 

【具体的取組み例】

・誰にも優しく安全で、生活に溶け込む公園の整備

・農地、山林、川等自然の活用によるグリーンツーリズムの推進

・産学共同研究センターの整備

・学生の利便、地域住民の余暇に配慮した軽飲食などの利便施設の整備

(商業施設、研究施設などの民間誘導ゾーンの検討・確保)

・大学、産学共同研究センターと周辺環境とのデザイン、色彩の調和など

・一般市民や外国人にわかりやすいサインの設置など

 

イ 学生居住の促進と住民生活への配慮

大学立地に伴う新たな流入人口(学生、教職員)の居住の受け皿として、民間によるアパートの供給動向を見極めた上で、学生等の居住を促すための住宅供給計画を、民間事業者とともに検討する。また、必要であれは、学生向けの良質なアパート・近隣商業などの立地誘導策を検討・実施する。

また、既存住宅地区へのアパートの乱立による既存住民の生活環境が劣化することがないよう、地域づくりのルール化を検討する。

 

【具体的取組み例】

・学生等の居住を促すための住宅供給計画の検討

・優良な学生アパートの立地誘導策の導入

(優良な学生アパートの固定資産税の減免、学生アパートの建設費補助)

・学生アパートや近隣商業施設のデザイン、色彩などのガイドライン作成

・開発地区内での建築協定 など

(注) 第2章でも示したように、広島県立大学が立地した庄原市では、大規模な学生アパー卜を対象に固定資産税の減免や建設費の補助を行い、また家賃を協議する仕組みを作ることで、良質な学生アパートの提供を促した。

 

 

 

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