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第3章 本荘市における大学を核とした地域づくり基本構想

 

1 大学を核とした地域づくりの基本理念

 

本市では、秋田県立大学システム科学技術学部の設置を新たな地域づくりの契機として捉え、“学園都市らしい”まちづくりを目指すものである。

“学園都市らしい”として想起される地域は、長い時間をかけ、学生と地域住民が馴染み合うことで形成される。そこでは、学生が地域の良さを発見し、地域を育てているとともに、地域住民が学生を積極的に受け入れることで、学生と地域住民の「調和」のとれた日常生活が営まれている。

また、学園都市においては、学生・教職員と地域住民が相互に刺激し合うことで、常に新しい街の魅力が創出され、街に「活気」がみなぎっている。先取性に優れた学生・教職員、それに呼応する地域住民によって、時代の新しい風が常にもたらされる。

さらに、豊富な見識と科学する精神の殿堂である大学は、地域にアカデミックな風格を与えてくれる。大学は、地域づくりを進める上での貴重な知的財産として、地域づくりの推進力となってくれるばかりか、大学は地域の知的な雰囲気を醸し出し、地域住民の知的好奇心をも喚起してくれる。

なお、学園都市づくりは、地域のために大学を生かして地域づくりを進めるだけでははなく、大学のために地域を創るという「双方向」のアクションである。秋田県立大学システム科学技術学部の人気が高まり、国内外から魅力的な人材が集まる大学となるよう、地域づくりとして大学のバックアップを考えていく。

本市は、以上のような、学生と地域住民がともに主役として日常生活や知的活動を営み、大学と地域が融合し、相互に発展する、“学園都市らしい”地域づくりを目指し、大学を核とした多面的な地域振興策を展開するものである。

 

2 大学を核とした地域づくりの基本的方針

 

本節では、第2章の結果を踏まえ、本荘市における大学を核とした地域づくりの基本方向として、5つの考え方を示す。

 

 

 

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