■事業の内容
(1) 魅力化推進指導 [1] 設計技術基盤強化指導 船舶計算の電算化を推進するため、福岡、今治、東京において下記の通り現地指導を行った。 内 容:イ.波浪中復原性能に係る理論解説 ロ.波浪波復原性能計算プログラム操作及びウインドウズ95への対応について実技指導 講 師:大阪大学工学部船舶海洋工学科 教授 浜本 剛実 氏 [2] 作業負担軽減指導 作業負担の軽減を推進するため、7年度に作成した指針を基に、東京、三原、小倉において下記の通り現地指導を行った。 内 容:作業負担軽減指導の視点から基本的な考え方、具体的な手法、評価、方法等について指導を行った。
(2) 生産システムの改善 内 容:生産システム改善委員会の決定に基づき、中国、四国、九州地区における参加企業の生産現場を視察した後、生産管理ワーキンググループにおいて出席者とのディスカッションを行い、限られたスペースの有効活用と工程管理、船舶修繕工事における計画と施行、内業船殻工事の合理化、先行艤装の最適化等について意見交換した。また、工程数低減及び作業方法の改善に資するための提案を行った。修繕部門ワーキンググループにおいては、終戦仕様項目の統一データ運用のため検討を行った。
(3) 設計情報技術基盤の強化 コンピュータリゼーション委員会において、下記に係る開発発注仕様をとりまとめ、「船舶基本設計計算プログラムの開発」として(株)数理計画との契約により開発を行った。 [1] 波浪中復原性能計算プログラム(規制波対応版)開発 [2] 静水中復原性能計算プログラム(ウインドウズ95対応パイロット版)開発 [3] ウインドウズ95対応データ構造設計及び安全規則改正等への対応
(4) 事業実施計画等の作成 書面調査及び委員会審議に基づき、下記の通り事業実施計画等を作成した。 [1] 平成9年度構造改善計画書 [2] 平成8年度構造改善実施状況 [3] 雇用管理改善計画の現状
(5) 委員会の開催 上記事業の実地にあたり、下記の通り委員会を開催した。 [1] 魅力化推進委員会(東京にて4回) [2] コンピュータリゼーション委員会(東京にて6回) [3] 近代化地区推進委員会(東海阪神、中国、四国、九州にて各2回) [4] 生産システム改善委員会(東京にて3回) [5] 生産管理ワーキンググループ(中国、四国、九州にて各1回) [6] 修繕部門ワーキンググループ(東京にて3回)
■事業の成果
本事業を実施した結果、会員企業36社が業界ぐるみでの労働時間の短縮、就労環境の改善をはじめとする改善事業に取り組み、省力化設備、環境改善設備等を積極的に導入する計画を推進した。特に8年度の週所定40時間労働制への移行準備のため、設備投資額は32億円となった。 また、当会が中心となってパソコン用波浪中復原性能計算プログラム(規則波対応)を完成してIMO国際規則改正に先んじて対応を図ったこと、及び開発済みソフトのアップーデイト化ウインドウズ95への移植作業を行い安全規則改正への対応及び操作性の向上を図ったことにより船舶の安全の向上に資することができた。 さらに、平成7年度に作成した「作業負担軽減研究」の指針を基に指導を行い、参加企業の製造現場における作業の改善、3K対策に資することができた。
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