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■事業の内容

(1) 要素開発研究
 [1] 機関本体技術
  a.高圧ヒータ試作
   平成7年度事業で設計を行った高圧ヒータの製作を行った。
  b.機関本体への燃焼器・ヒータ組込
   平成7年度事業で実施した要素試験結果を検討したところ、高圧燃焼器内燃焼温度の不均一が生じ、スターリングエンジンの出力が低下することが判明した。その燃焼器内不均一対策について検討した結果、高圧燃焼器の内部構造の改造が必要であることが判明し、燃焼状態改善のため、燃焼室内へ多孔板およびスラワーを取り付け高圧燃焼確認試験を実施した。
 また、高圧ヒーター組込準備を行った。
 [2] 海中排出技術
  a.排出システム作動試験
   平成7年度事業で設計を行った海中排出試験装置を製作した。
(2) 全体システムの開発
 [1] 全体システム試験総合評価
   全体システムの試験総合評価試験案の検討を行った。
 [2] 詳細システムの検討
   平成6年度及び7年度事業で行った試作システムの検討を基に、実機搭載に於ける動力源システムの容量・規模を策定し、実機システム案を検討した。
 [3] システム制御特性の検討
   実船用動力源システムの制御系について検討を行った。
(3) 委員会の開催(4回開催)
  開催日および主な審議事項
 〇第6回 平成8年6月28日(金)
  1)平成8年度事業計画について
  2)平成8年度事業実施計画について
  3)事業実施経過報告について
   ・高圧燃焼試験装置の製作および高圧燃焼試験中間報告
・排ガス凝縮試験装置の製作および排ガス凝縮試験中間報告
   ・海中排出装置の製作および海中排出試験装置の検討結果
   ・全体システムのシステム制御特性の検討結果
 〇第7回 平成8年9月30日(月)
  1)平成8年度事業実施予定について
  2)事業実施経過報告について
   ・機関本体高圧化改造および高圧ヒーターの設計
   ・高圧燃焼試験装置の製作および高圧燃焼試験結果報告
   ・排ガス凝縮試験装置の製作および排ガス凝縮試験中間報告
   ・海中排出装置の製作および海中排出装置性能試験結果
   ・全体システムのシステム制御特性の検討および全体システム試作検討結果
 〇第8回 平成8年11月21日(土)
  平成8年度事業実施経過報告
   ・高圧ヒーターの製作
   ・高圧燃焼試験結果報告
   ・海中排出試験装置の製作
   ・全体システムのシステム制御特性の検討および全体システム試作検討結果
 〇第9回 平成9年3月4日(火)
  平成8年度事業実施経過報告
   ・高圧ヒーターの製作
   ・高圧燃焼試験結果報告
   ・海中排出試験装置の製作状況および排出試験法案
   ・実機動力源システムの検討結果
 ※本事業は平成10年3月31日完了予定である。

■事業の成果

(1) 本事業の成果
   本年度得られた主な成果は次のとおりである。
 [1] 機関本体技術
   高圧ヒータの製作が完了し、高圧燃焼室に高圧ヒーターの組込が可能になり、総合評価試験が可能になった。
 [2] 高圧燃焼技術
   平成7年度事業にて実施した要素試験結果を検討したところ、高圧燃焼機器内に燃焼温度の不均一対策について検討結果に基づき、高圧燃焼器の内部構造を改造して高圧燃焼器性能確認試験を行い、燃焼器内温度不均一に対する改善が見られた。
 [3] 海中排出システム
   平成7年度事業にて設計を実施した排出試験装置の製作を行い、海中排出試験が可能になった。
 [4] 全体システム
   試作システムの検討を基に、実機搭載に於ける動力源システムの容量・規模を算定した結果、実機システムの実現性が高いことが判明した。
 なお、今後、機関本体技術、高圧燃焼技術、海中排出技術、全体システム技術の各要素について性能試験を行って全体システムを構築し、全体システム評価試験を行って、総合報告書の作成を行い、平成10年3月31日迄に本事業を完了する予定である。





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