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■事業の内容

(1) 教育活動
 [1] 海上安全講習会
   モーターボート、ヨット、ウィンドサーフィン、水上オートバイ、遊漁船等小型船舶の所有者、運航者に対して海難事故の実態、防止対策、海の交通ルール、気象・海象等について安全講習会を実施した。
   開催地区…尾鷲、伊勢、田原、四日市、河芸、三河、美浜〔7地区 7ヶ所〕
   参加人員…273名
 [2] 水上オートバイの実技講習
   水上オートバイの所有者、運航者に対し海の交通ルール、気象・海象等について座学講習及び初心者に対する実技講習を実施した。
   開催地区…新舞子〔1地区 1ヶ所〕
   参加人員…43名(内実技29名)
(2) 安全活動
 [1] 海上安全指導員連絡調整会議及び研修
   平成8年度における現場指導活動についての実施要領、実施日程、実施場所、海域等についてを検討調査を行うとともに、海上安全指導員に対し研修を実施した。
   開催地区…名古屋、四日市、鳥羽、尾鷲、衣浦、蒲郡[6ヶ所]
   参加人員…81名
 [2] 海上安全指導員による現場指導
   土・日曜日、祝日等海洋レジャー、マリンスポーツの活発となる日を重点にプレジャーボート、瀬渡船等小型船舶の基地、係留所で航海計画、法定備品、書類の整備、携帯及び船体機器の点検整備等について指導を行った。
   指導回数…348回
(3) 広報活動
 [1] 広報誌の発行
   モーターボート、ヨット、遊漁船、瀬渡船等小型船舶の安全、事故防止等について、啓蒙を図るため有識者の意見及び最新の情報をもとに作成・配布。
   題 名…「マリーン・エンゼル」
   部 数…600部×2回
   配布先…会員、関係官庁等
 [2] ポスターの作成
   平成8年度全国海難防止強調運動用応募ポスター小中学生の部において、第四管区海上保安本部長受賞図案及びキャッチコピー「海が好き・船が好き・迷惑かけない人が好き」を掲載し、海難防止を呼びかけたポスターを作成・配布した。
   部 数…600部
   配布先…会員、関係官庁等
 [3] パンフレットの作成
   題 名…「海洋レジャーを楽しく安全に」
   内 容…プレジャーボートの交通規則・観天望気
   部 数…600部×2回
   配布先…会員、関係官庁等
 [4] 海洋安全教室
   海におけるレジャーの安全とマナーの向上をめざし、夏休み中の小学生及びその父兄を対象に海と親しむ親子海洋安全教室を開催した。
   開催地区…蒲郡市西浦地区〔1地区 1ヶ所〕
   参加人員…192名(父兄103名、子供89名)
■事業の成果

当管内の、伊勢湾、三河湾並びに志摩半島周辺、熊野灘海域は、海洋レジャー等のメッカと広く知れ渡り、加えて昨年同様、天候にも比較的恵まれたこともあり、海洋レジャー及びマリーンスポーツは、バブル時ほどの盛況はないものの、管内外を問わず多くのレジャー客が訪れている。
 これに伴い海難事故も依然として発生、しかも小型船舶、中でもプレジャー関係の事故は、全海難事故の上位を占めるという状況が数年間続いている。
 管内で発生した海難事故全件数のうちプレジャー関係の発生件数は、
 ・平成8年1月〜12月の1年間に29隻で、全事故件数72隻の40%強を占めている。
 昨年は、全事故68隻中29隻の42.64%という現況から当協会が果たすべき役割は極めて重要である。

 このような現状に鑑み、補助事業である、教育活動の「海上安全講習会」、安全活動の「現場指導」、広報活動の「ポスター」、「パンフレット」、「広報誌」等の配布による啓蒙活動、さらに小中学生を主とした海洋教室の開催等々の活動を積極的に実施した。
 しかしながら、管内沿岸水域は、海洋性レクリエーションの適地であることからプレジャー関係小型船舶は1万数千隻が在籍しており、これらの運航者等総ての人に海難防止の指導・啓蒙を図ることは至難なことであるが、継続的に根気よく推進することが極めて重要であると痛感している。
 このため、海上安全指導員により積極的な現場指導に併せ、一見マンネリ化のごとく思われがちであるが、「安全講習会」、「広報誌」「ポスター」等の作成・配布により、海難防止思想の高揚・啓蒙活動の充実拡大を図ることは不可欠と思われることから、今後とも絶大なるご支援を賜りますようお願い申しあげます。





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