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■事業の内容

1.事業内容
(1) 子どものためのリーダートレーニングキャンプ
 [1] 開催期間  平成8年5月4〜6日
 [2] 開催場所  小野田自然塾キャンブ場
 [3] 内 容   講義と実技
  a.自然塾の主旨、理念の理解
  b.自然保護、環境教育の重要性
  c.安全への認識及び救急法
  d.自然の中で活動する上での各種技術の修得
  e.子どもたちとの係り方
 [4] 参加者   32人
(2) 女性のためのキャンプ
 [1] 開催期間  平成8年5月2〜4日
 [2] 開催場所  小野田自然塾キャンプ場
 [3] 内 容   講義と実技
  a.野外生活の基本技術I・<2>
  b.自然観察法
  c.フィールドワーク
 [4] 参加者   36人
(3) 野外指導者養成キャンプ(中部地区)
 [1] 開催期間  平成8年5月17〜19日
 [2] 開催場所  三重県三重郡菰野町尾高高原尾高キンダーハイム
 [3] 内 容   講義と実技
  a.野外指導者としての基本
  b.フィールドワーク
  c.自然観察法
  d.野外救急教護法
 [4] 参加者   32人
(4) 野外指導者養成キャンプ(九州地区)
 [1] 開催期間  平成8年5月31日〜6月29日
 [2] 開催場所  福岡県大野城市大野城いこいの森キャンプ場
 [3] 内 容   講義と実技
  a.野外指導者としての基本
  b.フィールドワーク
  c.自然観察法
  d.野外救急救護法
 [4] 参加者   30人
(5) 野外指導者養成キャンプ(関東地区)
 [1] 開催期間  平成8年4月26〜29日
 [2] 開催場所  小野田自然塾キャンプ場
 [3] 内 容   講義と実技
  a.野外指導者としての基本
  b.フィールドワーク
  c.クラフト製作
  d.自然観察法
  e.星座観測
 [4] 参加者33人
(6) 大学生のための野外活動
 [1] 開催期間  第1回平成8年6月3〜5日
         第2回平成8年6月5〜7日
 [2] 開催場所  小野田自然キャンプ場
 [3] 内 容   講義と実技
  a.野外生活の基本技術I・<2>
  b.フィールドワーク
  c.ネイチャークラフト
  d.星座観察法
 [4] 参加者   第1回 54人
         第2回 57人


■事業の成果

(1) 子どものためのリーダートレーニングキャンプ
  過去自然塾のキャンプに参加したボランティアリーダー及び全国各地の青少年健全育成に係わる人を対象に理論から実技まで自然を媒体にして、子どもとの接し方を具体的プログラムを通し、また実際に一部の子どもたちの参加も得て、開催した。
  その結果、従来のレジャー的・ゲーム的要素の多いキャンプと違って、自然の恩恵、自然の畏敬を数多くのプログラムを通して体験できた。
  特に自然保護の大切さを通して、広く環境教育・児童教育の重要性が認識されたことの成果は大なるものがある。
  今後自然塾のボランティアリーダーとしての参加はもとより、それぞれの地域において、このキャンプで培った知識・技術を広く活用できるものと確信する。
(2) 女性のためのキャンプ
  近年アウトドアと総称されるキャンプブームは各地で広まりつつあるが、当初それらの主役は主に子どもたちと男性が中心であったが、最近では家族単位以外にも女性の参加者が増加する傾向にある。
  ことに母親や、今後母親になるべき、若い女性としてはキャンプによる自然教育を理解し、賛同しなければ、「子ども」に人間としての正しい成長を望むことができない。
  心身共にその基礎となる幼児・児童教育の重要性を認識することがいかに重要であるか、又、阪神淡路大震災のような非常時にどのように対処すべきかを新たな課題として取り上げることにした。
  このような観点から女性を対象にした男性とは違った視点からの自然教育を含めたレジャー中心でないキャンプ実践を行い、自然塾の理念を理解してもらうことを目的としたブログラムを数多く提供した結果、日頃気の付かなかった自然から受ける恩恵・自然の摂理・自然を通した環境教育の重要性が体験できた。
  さらに家庭、地域での身近な活動家としての自然保護、環境教育、非常時における対処法、そして子どもたちの健全育成の担い手として、広く草の根的に活動者としての核となることの一員として認識がもてたことは、大きな成果であった。
(3) 野外指導者養成キャンプ
  過去開催した指導者養成キャンプ等に参加した関係者等の協力により開催した各地方キャンプは、実施内容(カリキュラム等)が理論と実技であり、且つ今までのアウトドアブーム型のキャンプではなく、人間にとって「生きる」とは、を自然を通して具体的に指針を示したことが大変好評であり、理念・目的の再認識と理解を得ることができた。
(4) 野外指導者養成キャンプ(関東地区)
  昨今、我が国では広く環境保護の重要性が論議されるなか、その一環としての自然教育の必要性が緊急の課題となっている。
  しかしながら、純粋に自然教育に携わる知識、技術を持った指導者が非常に少ないにも事実である。
  これらの観点から、全国の青少年健全育成に係るものや、学生等を対象にして、それぞれの地域、活動分野をリードできる指導者の養成を目的として開催した。
  今回の事業は、質、量ともにより一層の充実を図るため自然塾独自のプログラムを準備した結果、今まで係ってきた各種講習会・キャンプと違った「生きるとは」の大きなテーマの一端が理論と実践を通して体験できたことの効果は大きかった。
  今後、野外活動指導者としての各地における自然教育・人間教育に関係するとき、自然を教材として人間としてのもっとも重要、且つ基礎となる「生きる」「生き抜く」の基本理念を十分認識させることができるようになったことが最大の効果であった。
(5) 大学生のための野外セミナー
  環境問題・自然保護の重要性が指摘されるなかで、多くの論議がなされているが、次代を担う若者たちに、真の意味で自然を理解し、自然の中で生活する機会を提供できる場があまりにも少ないのが現状である。
  そこで、自然塾では自然学、教育学に興味を持っ大学生を対象にセミナー及びキャンプを実施し、理論だけでなく自然を肌で感じることにより、自然の恩恵、厳しさを学びとってもらい、自然や野外活動への正しい理解者を養成し、次へと続く者たちのリーダーとして活躍することを目的として開催した。
  その結果、自然に対する認識の希薄さ、本物の自然に対する幼稚さが露呈された。現在の大学生を含む20才前後の青年(女性も含む)たちの自然という言葉が現実のイメージとかなり距離があることが判明した。
  文明社会に生まれながらにして、育った環境もあり一概にこれらの現象を大人の目から見て非難することは出来ない。
  今回、短期間ではあったが、「自然を知る」という見地からは1順応も早く、今後に期待できるものと確信した。





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