■事業の内容
全国の青少年を対象に、寄港地を海外と国内に区別し、大型船で航海させ、海と船に係わる学科や実技を実施し、海に関する理解を深めるとともに、豊かな人間形成に寄与するために、[1]海外体験航海及び[2]国内体験航海を実施した。 海外体験航海では、海を通じて、より効果的な国際交流を図るため、在日インターナショナルの在学生を招待し、言葉・習慣・考え方に触れされた。 国内体験航海では、海外での運用要領等を踏まえて、より効果的な運用手順で実施した。 (1) 体験航海の実施 [1] 名 称 平成8年度 第19回 海外体験航海〔少年の船〕 a.内 容 全国の中学生及び高校生の男女及びインターナショナルスクールの青少年を対象に、大型船で航海し、洋上研修(海、船、海洋環境保全、手旗、結索、レクリエーション等)や寄港地での海洋性レクリエーション(小型ヨット、カヌー、ボート、セールボート、水泳等)を実施。また寄港地では、グアムの青少年とスポーツ交流会を実施し、その後、船上で交歓会をした。 b.寄港地 グアム・サイパン c.使用船 ふじ丸(約2万3千トンクラス) d.行 程 グループAについては、東京に集合、船で晴海港を出発し、サイパン、次にグアム、そして飛行機で成田に帰国・解散。 グループBについては、東京に集合、飛行機で成田を出発し、グアムに到着し、船でサイパン、そして東京・晴海港に帰国・解散。 e.期 間 1,012名(A・Bグループ) 内訳:グループAは、502名 (内、在日インターナショナルスクール在学生13名) グループBは、510名 (内、在日インターナショナルスクール在学生12名)
[2] 名 称 平成8年度 国内体験航海〔少年の船〕 a.内 容 全国の小学生(5・6年次)及び中学生の男女を対象に、大型船で航海し、洋上研修(海、船、海洋環境保全、手旗、結索、レクリエーション等)や寄港地での海洋性レクリエーション(小型ヨット、カヌー、ボート、セールボート、水泳等)を実施。 b.使用船 新さくら丸(約1万9千トンクラス) c.行 程 グループAについては、東京に集合、船で晴海港を出発し、沖縄へ、そして飛行機で、名古屋、羽田、仙台、千歳空港に到着、解散。 d.期 間 グループAは、平成9年3月26日〜同年4月1日(6泊7日) グループBは、平成9年3月31日〜同年4月6日(6泊7日) e.参加者数 933名(A・Bグループ) 内訳:グループAは、470名 グループBは、463名 ※ 本事業は平成9年4月30日完了予定である。
■事業の成果
(1) 体験航海の実施 「体験航海の実証」事業は、「船」と「海」を直接的に体験し、関心を深めるとともに、生きた研修が実施でき、身体で理解することができた。 洋上生活は、船の基本的な運用の仕組みを覚えたり、海の自然現象を肌で感じることができた。 [1] 平成8年度 第19回 海外体験航海「少年の船」 海外体験航海では、寄港地で海洋レクリエーションを実施し、より一層の海に対する恩恵を理解することができた。 また、グアムの少年・少女とのスポーツ交流は、国際親善に繋がった。そして、その国の文化・生活等に触れることができた。 感受性の高い少年・少女の時期に、こうした体験(生きた体験)は、精神的な育成効果をあげ、将来において生かされるものと思われる。下船後は、洋上生活をともにした、仲間との交流を深めることになった。 その上、参加者や父兄は、こうした事業展開の協力や支援等を日本財団や競艇関係団体により実施されたことを理解した。 特に今回は、在日インターナショナルスクールの参加者や父兄が知ることになり、国際的に幅を広げることになった。 [2] 平成8年度国内体験航海「少年の船」 国内体験航海では、あえて瀬戸内海航路を通過しながら、キャプテンから海と陸についての講義を実施した。 また、各島々をつなぐ大橋を見たり、九州沖では、バンドゥ・イルカの大群(150頭)に遭遇した。 寄港地では、天候に恵まれて、全種目の海洋性レクリエーションを実施することができた。 特に今回は、日常生活の環境問題をテーマにし、少年・少女によるパネルディスカッションを実施した。その結果、自ら環境問題について、取り組む姿勢が養われた。
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