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平成8年度第19回海外体験航海B&G「少年の船Aグループ」アルバム

 事業名 体験航海の実施
 団体名 ブルーシー・アンド・グリーンランド財団 注目度注目度5


 

講話

船出から一夜明けた7月23日いよいよ研修が始まりました。まず、若松団長がこの『少年の船』の持つ意義を、また、斎藤船長からは貴重な体験談が話されました。

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この体験航海で国際的視野を広げてください

B&G「少年の船」団長若松亮任
B&G財団は、正式にはブルーシー・アンド・グリーンランド財団といいます。直訳すると、青い海と緑の大地という意味になります。どうしてこういう名前をつけたかといいますと、この素晴しい自然を大切にして、そして子供たちがその自然の中でのびのびと人間らしく健康に育ってほしいという理念からこのB&Gの仕事が始まりました。
そして私たちは、まず、海洋性のレクリエーションを通して身体作りをしたり交流を深めていこうと考えたわけです。
日本には結構そういう場所がありそうに見えますが、実際はこの海洋性レクリエーションを行う場所は決して多くありません。そこでとりあえずヨットやカヌーをするためにその保管場所である艇庫を作り、それとまず、基本である「泳ぐ」ためのプールを作ってきました。「B&G海洋センター」は現在全国に469か所あります。今ここにいらっしゃるリーダーも、各地の海洋センターで指導されている方々です。
この海外体験航海は今回で19回目ですから、参加者はおよそ1万8千人ぐらいになります。
この『少年の船』には、二つの大きな目的があります。その一つは、ポートやカヌーなどの海洋性レクリエーションを通して海について関心を持ってほしいということです。二つめは、これから外国に行くわけですから、その外国の歴史や文化、風俗、習慣などを考えるきっかけにしてほしいと思います。そしてその国の人たちと仲良くなって交流を深めてもらいたいとも思っています。
皆さんもご存じの通り、今年から7月20日は「海の日」となりました。B&Gでは長年にわたりこの海の記念日を国民の祝日にしようと運動してきました。
日本は周りを海に囲まれた海洋国ですが、皆さんは実際に「海」というものについて考えたことがあったでしょうか。海からたくさんの恩恵を受けていることを再認議していただきたいと思います。
現在地球には57億の人が住んでいます。まだまだ人口の増加が考えられ、将来陸地で生産する食料だけではまかないきれなくなるだろうとも予想されています。食糧事情としての海洋開発も考えなくていけなくなるでしょう。
近年、海の環境汚染が問題になっています。海は自分の国だけでなく他の国とも接しているわけですから、海の環境を守ることは皆さんの身近な問題であり、国際題でもあるわけです。
もうすぐ21世紀を迎えようとしています。皆さんには国際的視野を広げていただき、より良い世界にしてほしいと思います。
(抜粋)

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勇気と技術と船員魂を叩き込まれ身体に染み込むシーマンシップ

ふじ丸船長 斎藤哲郎
ふじ丸は晴海を出てから太平洋を一路南下してきましたが、皆さんもすでにご存じのようにたくさんの島々を通ってきました。中でも天然記念物のあほう鳥の営巣地である鳥島は、島全体も天然記念物に指定されています。もちろん誰も入ることはできません。そして硫黄島も見てきました。こういった島々は船で旅行する以外なかなか見ることはできません。
皆さんにとって、私たち船乗りについても知る機会があまりないかもしれません。
私は船に乗って30年になります。最初は訓練生として、世界最大級の海王丸という帆船に乗りました。学生が500人位乗って、太平洋のバンクーバー、サンフランシスコ、ハワイをまわります。
ここで私は船乗り魂・シーマンシップを叩きこまれました。シーマンシップには、二つの意味があります。その一つはスピリット、船員道みたいなものですね。もう一つは船を操る技術・スキルです。
商船大学の卒業の時にこの練習船で、約6ヵ月の航海をします。一部屋に8人。共同生活ですから、まず他人に迷惑をかけないことを教えこまれます。『少年の船』の皆さんと同じです。
積み込む水は約500トン。全員でこの量を一か月間もたせなくてはいけません。一日一人2l。昔風にいうと一升ビン一本。現在ふじ丸で皆さんがどの位の水を使っているかというと、一人約400lです。この中にはトイレとかシャワーも含まれますが。練習船ではこの2lで、歯を磨き、顔を洗い、もちろん飲み水としても使います。
お風呂は海水ですから少しヌルヌルします。仕方ないのでこの水を少し使って体を拭きます。洗濯はスコールがくるのを待って、全員デッキに出て洋服を体に着たまませっけんをつけて洗濯をするんです。水だけでなく物を大切にすることを心底教えられます。
帆船ですから高いマストに登らなくてはなりません。一番上は海面から40メートルもあり、結構恐いんです。
この他、六分儀を使って船の位置を調べる研修をしたりもします。今は人工衛星をを使って船の位置を把握していますが、もし受信機が壊れても、太陽と月と星が出ていればこんな原始的な方法でも船の位置がわかることができるわけです。
以上は私の30年前の話ですが、物を大切にする気持ち、その場における卓越した技術、能力といったシーマンシップの心意気は、現在のこのふじ丸でもそれぞれの持ち場で発揮してくれているはずです。(抜粋)

 

 

 

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更新日: 2019年8月10日

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