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6.3. モデル駅に設置する開発エレベーターの昇降路

 

6.3.1 昇降路制作上の課題

 

次年度本委員会での開発エレベーターを昇降路ともモデル駅に設置が予定されている。昇降路も既存駅用に開発する鉄骨パネル構造にすることとして、製作上の精度の問題、限度まで縮小したシャフト内での内かご組立ての問題等、限られた時間の中で解決すべき課題が多い。これらは製作の段階で解決されるもの、工場での仮組の段階で解決されるものを多く含んでいる。専用の製作治具のない現開発時点ではモデル駅に過分の負担にならない範囲で、ある程度中間的な解決策(大きくユニットを構成して精度を確保する)を考えざるを得ないこととなる。そこで本委員会での主旨を踏まえ、製作段階、仮組段階での検証すべき課題を整理すると以下の通りとなる。

 

(1)鉄骨パネル構造の標準ユニットの検証
・精度的に細分化がどこまで可能か
・専用治具の検証
(2)出入口部分の標準ユニットの検証
・構造的強度の確保
・細分化がどこまで可能か
・出入口ハンガーレールの取付、框レールの取付等の合理的方法の検証
(3)内かご組込みの合理的方法の検討
・シャフトの組立て後、内部作業のみでの内かご組立ての可能性の検証
・外部からの内かご吊込みの可能性、かごワイヤー、配線ケーブル、内かごの配線等の合理的取付方法
(4)構造材と仕上材の一体化の検証
・取付方法、変形への追随方法についての検証
(5)製造コストの検証

 

6.3.2 昇降路の形状

 

モデル駅に設置する開発エレベーターの昇降路の形状は検討の結果図6−9に示すものとした。各ユニットに於ける部材の具体的組み立て方法は、今後製作図によって行うこととなる。構造計算上は約1.0m×1.0mとなる基本鉄骨フレームの集合体として、その安全性が確認されている。

 

 

 

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