日本財団 図書館


3.3 開発エレベーターの製品仕様

 

3.3.1 機能仕様

 

利用者の安全性を確保するための主な機能仕様を示す。

 

(1)光電式ドアセンサ
かごの出入口に、乗降者の有無を検出する光電式ドアセンサを設ける。その光電ビームは、車いす使用者の足先及び身体を検出するできるように、床面よりの高さ約0.2m及び約0.6mの位置に設ける。この光電ビームが遮られている間は戸は閉まらないようにするものである。

 

(2)戸開放時間
車いす使用者や視覚障害者等の移動制約者の利用を考え、戸が開き切ってから閉まりだすまでの戸開放時間を、通常のエレベーターのそれより長く、約10秒とする。

 

(3)乗り過ぎ防止装置
通常のエレベーターと同様に、建築基準法施行令第129条の9第1項第十二号のイに規定のある乗り過ぎ防止装置を設ける。これはかご積載荷重を著しく超えて乗り込んだとき、警報を発し、かつ出入口の戸が閉まるのを阻止するものである。

 

(4)閉じ込め監視
かご内の利用者の有無を監視するもので、主として、かご内に利用者が閉じ込められていないかどうかを確認する閉じ込め監視機能を設ける。設置駅舎の状況によって、設置するか否かを選択する付加仕様とする。

 

(5)音声アナウンス
利用者の便を図るため、音声によるアナウンス装置を設ける。アナウンス内容は、階床案内、行先案内、戸閉案内、乗過案内及び異常案内とする。

 

(6)地震時管制運転
地震感知器の作動により、最寄りの階に着床戸開し、所定時間後に戸閉めする。駅舎の状況によって設置するか否かを設定する付加仕様とする。

 

(7)停電時自動着床装置
停電時等動力電源が喪失したとき、かご内の利用者を閉じ込めないようにバッテリー電源でエレベーターを最寄りの階まで走行させて、戸開させる。駅舎の状況によって設置するか否かを設定する付加仕様とする。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION