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第2節 高齢者・障害者の知覚特性に関する調査

この節では、建築学ほかの文献から、高齢者、障害者の知覚特性についての資料を抜粋する。
1.視覚障害者

1)視覚障害者の視覚特性(日本建築学会編:建築設計資料集成3集(1980)、p.41、丸善)
○視機能に何らかのハンディキャップを持っているものを視覚障害者というが、そのハンディキャップ内容は極めて多岐にわたっており、障害程度を分類することは非常に困難である。
現行では行政面あるいは医学的考察の立場などから障害者の区分をそれぞれ独自に行っている。

 

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○0.01未満の視力は、指数弁、手動弁、光覚で表わす(以下、佐藤泰正編:視覚障害学入門、p21、1991,学芸図書株式会社)。
全盲光が全く感じられない
光覚暗室内で瞳孔に光を入れ、明暗が判別できれば、光覚とする
手動弁眼前で手を動かしその動きがわかれば眼前手動弁とする
指数弁指の数を判別した距離で表わす(50cm離れた所で判別できれば、視力0.01)

 

○視野異常の主なものは狭窄と暗点である。
狭窄 視野全体が狭くなる求心性狭窄、視野が不規則に狭くなる不規則性狭窄、注視点を通る垂直線を境として両眼の視野の半分が見えなくなる半盲の3種類がある
暗点 暗点は視野の中で点状または斑状に欠損を生じるものであり、病的に生ずるものと生理的暗点がある

 

○光覚の異常には、昼盲(明順応の障害で、明るいところよりもやや暗いところの方がよく見える)と夜盲症(暗順応の障害)がある。

 

○屈折異常には、遠視、近視、乱視がある。

 

 

 

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