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第2節 障害者同行調査
 
本研究では、身体障害者の情報ニーズとその発生要因を探るため、社会福祉法人日本身体障害者連合会の協力を得て、障害者同行調査を行った。
この節では、その調査の概要と調査結果をまとめる。
 
1.調査の概要
 
1-1 調査目的
この調査は、ターミナル駅における情報提供の課題を考察するために、身体に障害を持つ人々に大規模ターミナル駅を実際に利用してもらい、その際に発生する支障とその原因を客観的に観察し、情報ニーズとの因果関係を把握することを目的としている。

 

1-2 調査方法
連合会から派遣された数名の被験者に、下図に示すルートを旅行体験してもらい、その行動を同行した調査員が観察する。さらに、発生した支障とその原因や情報提供の課題に関して被験者からコメントをもらい、調査員の考察と合わせて整理する。
調査対象である横浜駅のJR線から市営地下鉄へ至るのりかえ誘導計画動線(想定)を図1、図2に示す。

 

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1-3 調査期間
平成8年8月21日〜10月23日

 

1-4 被験者データ
被験者の障害の種類とその障害レベルは以下のとおりである。
被験著A 視覚障害(全盲/1級) 後天性 男性 41才
被験者B 視覚障害(弱視/1級) 先天性 男性 55才
被験者C 視覚障害(弱視/4級) 先天性 男性 50代
被験者D 聴覚障害(全聾/1級) 先天性 男性 68才
被験者E 聴覚障害(難聴/2級) 後天性 女性 41才
被験者F 肢体不自由(手動式車いす使用) 後天性 男性 55才

 

 

 

 

 

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