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日本フィルハーモニー交響楽団

 

創立指揮者 渡邊暁雄
正指揮者 広上淳一
指揮者 岡幸夫
首席客演指揮者 小林研一郎
同上 ネーメ・ヤルヴィ
客演指揮者 イルジー・ビェロフラーヴェク
同上 ルカーチ・エルヴィン
同上 ジェームズ・ロッホラン

 

1956年、文化放送によって創立。創設に自らも参画した渡邊暁雄が初代常任指揮者を務め、幅広いレパートリーや斬新な演奏スタイルと「日本フィルシリーズ」(邦人作曲家への作品委嘱と初演)などによって当時の音楽界に大きなセンセーションを巻き起こした。1959年にはフジテレビが開局して同局の専属ともなり、以後イゴール・マルケヴィチ、シャルル・ミュンシュなど世界的指揮者が相次いで客演し、たちまち日本を代表するオーケストラとなった。1964年には渡邊暁雄率いるアメリカ・カナダ公演で大成功を収め、1965年からはボストン交響楽団と交換楽員制度を結ぶなど、創立から10年足らずの間に飛躍的な発展を遂げた。
1968年には小澤征爾が首席指揮者に就任し、順調な歩みを続けるかに見えたが、1972年に突然スポンサーから運営資金を断たれ、創立以来の危機に直面した。しかし、オーケストラの存続を願う広汎な聴衆・市民の支援を受けて楽員自ら運営にあたり、1973年には支援組織「日本フィルハーモニー協会」も発足、「市民とともに歩むオーケストラ」をスローガンに以前にもまして幅広い演奏活動を行うようになった。1984年には12年に及ぶ争議が解決、1985年には自ら財団法人を設立して新しい道をスタートさせた。この間1978年から1984年にかけて渡邊暁雄を再度音楽監督・常任指揮者に迎え、オーケストラの機能を飛躍的に向上させた。
1985年秋には渡邊暁雄、小林研一郎とともに51日間9ヵ国に及ぶヨーロッパ公演を実現し、国際的にも高い評価を得ながら常に音楽界をリード、「市民とともに歩むオーケストラ」として聴衆・市民と一体となった活動を続けている。定期演奏会や名曲コンサート、ファミリーコンサート、親子コンサート、音楽教室はもとより、地域の人々と協同で作る市民コンサートや数多くの室内楽等さまざまな音楽要求に応えられるオーケストラとして今最も注目されており、企業の特別会員も260社を数えるに至っている。
1987年11月には再び渡邊暁雄が創立指揮者・音楽監督に就任、同時に客演常任指揮者としてルカーチ・エルヴィン及びイルジー・ビュロフラーヴェク、さらに1988年4月小林研一郎を首席指揮者として迎えた。その後1990年10月には小林研一郎が常任指揮者に、1991年9月には広上淳一が正指揮者に就任、さらに1993年9月にはジェームズ・ロッホランを客演常任指揮者に、1995年7月には藤岡幸夫を指揮者に、9月にはネーメ・ヤルヴィを首席客演指揮者に加えて、日本フィルの今後の活躍に内外の多くの人々の期待が集められている。
1991年には創立35周年記念事業として第2回ヨーロッパ公演(1991年4〜5月、9ヵ国26都市)を行い、目覚ましい成功を収め、国際的評価も一段と高まっている。今回のヨーロッパ公演は、楽団創立40周年を記念するものである。

 

 

 

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