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コンサート初心者

 

 

小林義明

 

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音楽については、楽器は弾けす、吹けず、唄えば音痴と評され、人生の中で、得意という分野からはおよそはずれていました。
そんな私も、休日で家にいるときは、ほぼ一日中、ラジオをAM,FMのかけもちで音楽プログラムを聴いています。その間にテープをとったりしますので結構せわしない時間の過ごし方となります。最近は、車の中で聴けるようにテープの編集めいたことに挑戦しています。しかし、テープにとるジャンルは多岐、無差別で、いってみれば自分のフィーリング次第ということでわがままな性格を表わしているようです。
いわゆるクラシックは、学校の音楽の時間に習った曲程度しか知らないというのが正直なところです。その典型として、誰でもご存じのドボルザークの『新世界より』、シューベルトの『菩提樹』などが挙げられましょう。おおげさに言えば、人間形成における学校教育の重要性を自分と音楽にあてはめて痛感しています。
このところ、心境の変化や家庭の事情の変化(主な理由・子供の親離れ)もあって、機会があるごとにコンサートに行くようにしています。落ち着ける雰囲気の中で指揮者、演奏者の方々の才能を十分に発揮された音楽を聴いていると、緊張もしますが、なんとはなしにゆったりとした気持ちになり、ときには、夢の世界へ入り込んでしまうこともあります。いつも、こんな聴き方で良いのだろうかと思っています。これも他人には言えないコンサート・ビギナーの泣きところです。
私の好みは、ドラムなどの打楽器やトランペット、トロンボーンなどの管楽器が活躍する曲で、心というか気持ちが元気付けられ、体が奮い立つ思いが好きです。コンサートでは、本当に、音と響きがからだを突き抜けていくような刺激を感じます。
始めから終わりまで静かな曲は、あまり得意ではありません。これも、やはり、ビギナーゆえではないかと反省しつつ、まだまだ奥は深いぞとの思いをしています。
(こばやし よしあき 杉並区企画部長)

 

 

 

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