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日中婦人消防友好の旅

山形県婦人防火クラブ連絡協議会会長 斎藤春子(視察団第1班・班長)
第一回目の「又行こうね。」と言って別れたことも耳に残り、歴史的に深い中国は何回行っても魅力的だし、今回は一般庶民の生活をじっくり見たり、世界の中でもトップと言われる中華料理も心して味わってみたいと参加しました。
11月16日、寒くなって来ることだけが気がかりでしたが、団員20名成田で昼食を共にし、すっかり友達になって北京に着きました。顔見知りの方々の出迎えを受け、すっかり嬉しくなりました。
夜の歓迎パーティーも盛大なものであり、次々と運ばれて来るフルコースに驚きの声をあげながらも、みごとに平らげていきました。
次の日は貸切バス一台に乗り込み、天安門広場に向かいましたが、朝のラッシュなのに自転車や自動車が信号もない道路をうまく通り抜けている様子を見ながら、何とも言えない長閑さにすっかり感心して、「日本人はせかせかしているね。」という声が多く出されました。
露天商が続く道路があり、食堂の前の路上で大勢の人々がうどんやパンを食べている様子が見られました。
天安門広場も朝のせいかゆっくり写真を撮ることができ、前回には時間がなくて見ることができなかった「故宮」をゆっくり回ることができました。
午後は、十三陵を参観したり、中国の歴史のシンボルと言われる万里の長城に登りました。夕方になったせいか寒さも厳しくなりました。

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18日、北京最後の朝は、北京市消防中隊の参観に行きました。消防に入るのは特に軍隊の中から選ばれた人ばかりということでした。
消防署の中に入って驚いたのは、木製のベットと古い机を使っていることでした。
それにくらべると日本人は、幸せねという声が多く出されました。
その後、北京第一といわれるデパートの女性防火隊と話し合うことができました。安全チェック、消火、客の誘導等の訓練を毎月実施しているとのことでした。
夕方西安に着き、ここでも大変な歓迎を受け、快い朝を迎えました。
そしてここでうれしかったのは、最も期待してきた始皇帝の兵馬俑を見たことです。実物大といわれる武士が8千、軍馬6百といわれる壮大な実物が発掘されているのを目前にして、完全に圧倒されてしまいました。中国2千2百年前の幻想的世界に引き込まれる思いでした。その他、華清池、大雁塔を参観できました。
次の日は、西安の女性防火隊と交流できました。消防の女性職員が30名近くいるとのことで、皆んな大学を卒業した人達たということでした。消防製品の開発等もやり、男性と同じ様に防火と消防のために働いている若い人達との交流ができ、すばらしい時間が持てたことはうれしいことでした。
20日には上海に飛び、立ち並ぶビルや路上の草の多いことにびっくり致しました。
すばらしい庭園の豫園をゆっくり回り、高さ460mというテレビ塔(東方明珠塔)に登ることができました。すばらしい景色を眺めながらの昼食のバイキングも忘れることができません。
午後は、オープンしたばかりという上海博物館の見学です。すごい広さの上、中国のすべての美術品を見ることができましたが、時間が少なくて残念でした。
隣の国であり、昔からの交りの多い中国との今回の交流は、日本を改めて考え直す良い刺激になりました。
防火、消防には国境がなく、気心の知れた友達の様に交流できる幸せを感じました。
団員20名大変明るく笑声のたえない交流でした。
最後に、日本防火協会の大変な気配りに改めて感謝申し上げます。

 

 

 

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