日中婦人消防友好視察に参加して

青森県婦人防火クラブ連絡協議会会長 竹内ミキヱ（視察団・団長）

平成8年11月16日より22日までの7日間の日程で日中婦人消防友好視察団総勢23名が中国を訪問致しました。第1回の平成6年は56名の参加者でしたが、今回は参加者が少なく行動しやすい状態で全員和気藹藹の内に視察研修することができました。

16日成田空港の一室で結団式を挙行。総括団長の上本常務理事より団長・班長へ辞令の交付があり、訪中の目的、日中両国の友好、交流を深め中国婦人防火事情について学び、併せて中国の歴史生活等について見聞知識の高揚を図るという訪中の目的を各自再確認し、一路北京に出発致しました。成田発14時55分、北京空港には18時30分頃到着、時差約1時間とのことでした。北京空港では公用車が赤色灯を付け待機しており、前回訪中の時と同じく、中国公安の方々の出迎を受け、宿合の漁陽飯店に無事到着致しました。宿泊ホテル玄関に、『日中婦人消防友好視察団熱烈歓迎’の横断幕が張られてあり、感激致しました。夜は中国消防協会理事長主催の歓迎会があり、手厚い持てなしを受け心より感謝を致しました。

17日は天安門広場、故宮、明の十三陵、万里の長城を見学。天安門広場は、大勢の人達が集り賑やかな広場でした。11月の北京の風は冷たく団員の皆さんが風邪を引かぬとよいがと心配いたしました。故宮は素晴らしく、中国の歴史の深さを痛感いたしました。

昼は上本常務主催の答礼の宴があり、私を青森県婦防と紹介致しましたところ、青森県安田消防協会会長とは、10数年におよぶ親友とのお言葉がありました。帰国の時は、かならず伝言する事を約束致しました。中国消防協会より全貝にオルゴールがプレゼントされました。曲は祝福で美しいメロディーが流れて参ります。

18日は、北京市消防中隊の視察。隊列で迎えていただき施設内の見学、壁に「武芸練不精 不是合格兵」の額が掲げられ、感銘を受けました。その後、燕莎友誼商城の女性防火隊との交流を行いました。隊員は若い方達でしたが防火に対する気持は変わりないことが伺えました。交流を終り、北京空港を出発、空路西安へ。約2時間位で西安に到着。西安消防協会の出迎を受けて宿泊ホテル新紀元賓舘に到着、夜は西安消防犯会の歓迎会に参加、日中友好の絆を深めました。19日は生涯一度は見学したいと願っておりました秦始皇帝の兵馬俑を見事。中国の偉大さと深さを知ることができました。13才で王位を受け継ぐとすぐ自分の陵墓の建設に着手し、工事期間は36年にも及び王の生前には完成を見ることができなかったと記録されておりました。

19日夜は中国古典舞踊を見学。

20日の西安女性防火隊との交流時に、中国と日本は、630年前より西安と交流があり、1970年より奈良市とは友好都市として、交流を深めており、西安は中国文化発祥の地で文化財も多数あると話してくれました。参加者は職場の中で防火の指導者的立場の若い人達が多く、化学や建築等について大学で学んだとのことでした。各企業で働く女性1/3は団員として重要な役割を持ち活動しており、防火には国境は無く、本日の交流は大変意義深く婦人は天の半分ですと話され、感銘を受けました。20日西安出発。空路最後の訪問地上海へ。

中国最大の都市上海に17時50分到着、上海消防協会の皆様より熱烈歓迎を受け、中国酒での乾杯、楽しい交流を持つことができました。21日は上海市内見学。2年前に完成したテレビタワーを見学。大きさ、立派さに感動し、上海博物館で中国の歴史を学び、豫園の庭園の美しさに驚嘆しました。中国最後の夜は、中国料理も美味しく、消防関係の皆様の厚情に感謝し最後の夜を過しました。北京から、上海まで御案内下さいました温顔の徐先生、通訳をしていただいた他の御2人に心から深く御礼を申し上げ、22日、関西空港行と成田空港行の2班に分かれて帰国の途につきました。参加者一人の落伍者も無く帰国できたことは、団員各自の自覚と同行の日本防火協会の役職員の心温い配慮と指導の賜物と感謝申上げ、日中婦人消防友好視察の報告と致します。

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