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提案要旨
低年齢児保育と保健活動

 

原田徳蔵(大阪大学医学部保健学科教授)

 

近年、低年齢児保育の需要が増すなかで、その問題点と保育上の留意点を考える場合、2つの側面から検討する必要がある。
1つは乳幼児には健康・安全上の特性があること、すなわち?感染症やよくおこる疾患、?授乳・離乳食など栄養面の問題、?安全に対する留意点、これらが年長児とは異なった特徴をもつことである。特に、最近大きく取り上げられるようになった乳幼児突然死症候群(SIDS)については、保育関係者の十分な認識と理解が必要である。この疾患を正しく理解し、その発生をできるだけ未然に防ぐ努力と同時に、万が一、不幸にして発生した場合の適切な対応を準備しておくことが重要と思われる。
もう1つは乳幼児期が運動・精神・心理的発達のうえで非常に重要な時期であるという側面である。発育・発達に配慮した保育が特に求められる年齢といえる。
このパネルディスカッションでは、これらの2つの側面から低年齢児保育の方向性を多角的に検討したい。

 

 

 

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