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3.体制の整備

 上記の業務を遂行するためには、最新の情報処理施設を有し優秀な人材を配置した強固な組織が必要である。特に、研究部門については、データの品質管理、提供方法等の研究に関し、国内はもとより世界的な取り組みが遅れているのに対し、研究者をはじめとするユーザは高品質の海洋データを要望していることもあり、データについての研究を推進していくための体制整備が不可欠である。

 

4.「海洋情報研究センター」の事業によって期待される効果

(1)海洋研究への貢献

  ・高いレベルの品質管理によってデータの信頼性が向上する。

  ・過去に実施された各種海洋調査資料が発掘される。

  高品質のデータやデータ加工品がオンラインで容易に取得できるようになり、データ取得にかかる労力の軽減が図られる。

  ・データ加工処理に関して、利用者の高度で多様な要求に対応する体制が整う。

  ・地球環境の保全のために重要な役割を果たしている海洋について、その機構を解明する研究が大きく進展する。

  ・「海洋情報研究センター」が海洋データ・情報に関する研究の中心的組織となり、海洋研究全体の活性化につながる。

 

(2)産業界等への貢献

  ・海洋利用が盛んな沿岸海域の海洋情報を整備し、利用しやすい体制を整えることにより、環境評価、海運、海洋レジャーなどの健全な発展に資する。

  ・作成されたデータ加工品は、民間の調査会社などにとっても使いやすいデータとなり、海洋データ・情報を利用した産業が育成される。

  ・海洋に関するさまざまな情報を発信することにより、潜在的な需要に応えることができるようになる。

  ・従来、利用者が個別に行っていた海洋データ・情報の加工・品質管理を効率的に行うことが可能となり、今まで利用者が費やした時間、労力、経費が削減できる。

 

 

 

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