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まえがき

 

本報告書は、日本財団(財団法人日本船舶振興会)の補助金を受け、当技術委員会国際貨物コンテナ部会において施行した、「国際冷凍コンテナ(40フィート)内部構造の改善のための調査研究」の結果をまとめたものであります。
コンテナリゼーションが導入されて以来冷凍コンテナは、国際コンテナ輸送の重要な一端を占めておりますが、最近の冷凍貨物の多様化に伴い、そのシェアも大きくなってきております。また、ただ冷えれば良いだけでなく、製品の鮮度を保つために、厳しい性能管理が冷凍コンテナに求められてきております。さらに、より高度な性能を要求される40フィート型冷凍コンテナの需要が増えてきており、この傾向はこれからも続くものと思われます。
付加価値の高い冷凍貨物を安全確実に輸送するためには、輸送容器である冷凍コンテナに対する保守管理が必要とされるところですが、中でも冷凍能力や保温効果に大きな影響を及ぼす断熱材の状態を把握することが重要と考えられます。
昨年度(平成7年度)は新造後5年経過の40フィート冷凍コンテナに対する調査研究を施行し、その報告書の公表により、冷凍コンテナの適正な保守運用並びに生産技術の向上に寄与できたものと察します。今年度はこの5年経過したものに加え、更に同タイプの40フィート冷凍コンテナで約8年経過したものについても開放検査ならびにその分析を施行しました。
今回実施した調査と前回調査、並びに前々回(昭和61年度)実施した新造後10年経過の40フィート冷凍コンテナに対する調査研究のデータと併せ、その結果を多角的に分析することにより、冷凍コンテナの生産技術の向上、並びに経済的な運用と保守管理に役立ち、貨物事故の減少と冷凍コンテナの資産価値の維持に寄与できれば幸甚であります。
本調査・試験の実施並びに報告書作成にあたり、ご援助を戴いた日本財団、および協力を戴いた関係各社、並びに本報告書作成に貴重な時間を戴いた国際貨物コンテナ部会長はじめ各委員に対し、深く感謝の意を表する次第であります。

 

平成9年3月

 

社団法人 日本コンテナ協会
技術委員会

 

 

 

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