日本財団 図書館


[2]ゲートボール

●測定日:1996年7月6日午前10時より
●測定場所:東京都国分寺市新町ゲートボール場
●コンディション:天候晴、気温28-30℃、湿度64-65%
●ゲーム時間:33分(1ゲーム)
1)歩行数・実動時間
ゲーム中の歩行数と実動時間を図表13に示した。被検者9名の平均歩行数は440,7歩で、平均実動時間は3.3分であった。しかし、一人ひとりの歩行数は161歩〜721歩、実動時間は1分〜5分とかなりばらつきがあった。
ゲーム時間中の1分あたりの平均歩行数は13歩で、その実働時間はゲーム時間の9.7%にすぎず、今回測定した7種目中最も最小であった。しかしながら、実動中の1分あたりの歩行数は、正33.5(歩/分)と7種目中最も高く、比較的速い速度で歩行していることがわかる(図表2参照)。
2)心拍数・血圧
ゲーム中の心拍数と血圧を図表14・15に示した。ゲーム中の心拍数は一時的な変動がみられたもののほぼ130(拍/分)程度で推移しており、運動強度はあまり高くない。
しかし血圧ではかなりの上昇がみられ、2名の被検者とも最高血圧は190〜220(?oHg)を示しているところから、循環系にかなりの負担がかかることが窺われる。これはゲートボールでは時間的制限があること、チームの勝敗に対して明確な責任が問われることなど、かなりの心理的な負担が大きいことによるものと考えられる。
3)呼吸循環器系への身体負担度からみた安全対策
ゲートボールでは血圧への負担に対する注意が必要である.アンケート調査でも呼吸困難やめまい、足のもつれなどが散見されている。
●プレッシャーを与えるような言動を慎もう
試合が加熱すると、ついついメンバーの失敗にたいして叱責や非難、また勝敗の責任を問うような言動がみられることがある。心理的なプレッシャーをかけるような言動は慎みたいものである。
●呼吸を止めて気張らないようにしよう
関門を通過させたり、ボールにヒットさせるために、「狙いを定めて」打球する場面では呼吸を止めて気張らないようにしたい。
●順番待ちの間はリラックスしよう
順番待ちの間、立ちづめのままで緊張している姿がみられる。からだを動かしてリラックスするように心がけたい。また、休憩中の座位姿勢から急激に立ち上がると「立ちくらみ」をおこすことがあるので注意しよう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION