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3.宿営間における衛生的配慮
(1)宿営地の選定
1.伝染病の発生・流行のないこと。
2.地表面が地表水位よりも1m以上高く、増水時にも冠水しないこと。
3.適当な水源が得られ、かつ排水に便利なこと。
4.風や暴風雨に対して防護が容易であること。
5.便所と調理場との距離(約100m)が十分取れること。
6.汚物処理に便利な砂地または砂れき地であること。
(2)伝染病の予防、宿営地の保清のため、給食および汚物処理に関して次のことを処置する。
1.調理場、配食場の保清および手洗い設備
2.ねずみ、はえ、蚊等の駆除
3.ごみおよび調理排水の処理
4.便所、ごみ捨て場の構築
5.汚物の処理
(3)テントでの露営上の着意事項
風を背にして展張し、出入口を風上に向けない。一般に出入口は、東または東南に向ける。
わら・木の葉を利用して、身体が直接地面に触れないようにする。
昼間は出来るだけ出入口を開放して通風を良くし、夜間等においても気温等が許す限り開放する。
4.被服の衛生
(1)体温調節
被服による体温の保持は、主として被服間の空気層によって行われるため、寒冷時は肌着を重ね、空気を多く含むウール製品を着用する。
暑熱時には、発汗による水分蒸発を妨げないように、なるべく被服を着用する。
被服は、じんあいと皮膚からの分秘物により空気層の保持および水分の通過が次第に悪くなるので、野外においても清潔な被服を着用する。
(2)被服と防寒
防寒用の披服は、体感温度に応じて着脱する。特に発汗に注意し、多量の発汗の防止・湿気の吸収・汗の蒸発について工夫する。
下着は吸湿性のよいものを着用し、着替えを携行して軽易に取り替える。この際、汗取り用のタオルを下着の下にいれておくと、発汗後の処置が容易になる。毛製品を直接肌に付けると、吸湿および保温の効果がある。

 

 

 

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