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連に加盟してるところですがね。大学数としては、加盟していないところはこの数字の中に入ってないようですが、文部省の話では篤志家の方から献体の申し出をいただいた際に、これ以外の大学に希望いただければありがたい旨をお願いをしている大学の一覧表もいただいてきましたけどもね。まあ要するに91のうちほぼ満足してる、もういっぱいで十分ですという大学は3分の1になるわけですね約。

 

内野 もう少し今は多いと思います。

 

小沢 ああ、そうですか。そうすると足りないところなんかどういうふうにしたらいいか。例えば最初作ったときに金がないんで寄付も差し上げたりしたことがあるんですけども、2年か3年続けて50万ずつだったかな、出してあげたような記憶があるんですがね。

 

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内野 ちょうだいいたしましたそれは。はい。

 

小沢 沖縄なんか大変困ってるんではないかなと思うんですね。

 

内野 そうです。先ほども琉球大学の話が出たんですが、東京医大の東寿会で協力会員という形で募ったわけです。その方たちが亡くなると琉球大学に運ぶ。ただ防腐処理は東京でやるんですが。そういう姉妹関係が全国的にできると、足りないところはもう百パーセント解消すると思います。

 

小沢 だから皆さんのところで分かるだろうと思いますね。どこが不足してるかっていうことは。

 

内野 それはよく分かっております。

 

小沢 で、どこがどれぐらい余るかっていうこともお分かりになってる。そうするとそれをお前さんせっかく献体をしてくれるんならここへやってくれやっていうことはできるんですか。

 

内野 ええ、それは事前に元気なころから希望を取っとくわけです。どっちでもいいという希望を取っとくわけです。

 

小沢 ああ、なるほど。そうするとその費用はどこで持つんですか。

 

内野 それは琉球大学で全部持ちます。

 

小沢 ほう。

 

内野 移送ですね。解剖する大学で一切持ちます。

 

小沢 ほう。それはしかしどっから金出すやろうか。

 

内野 琉球大学は国立ですから文部省から出ると思いますけど。

 

小沢 文部省からね。文部省から出してくれりゃあいいんですけど。

 

竹内 やりくりで出してるんですよきっと。(笑)

 

小沢 病院っちゅうのはね、皆さん方もおそらくそうだろうと思いますが、大体昔はその医学教育の費用っちゅうものは病院の稼ぎでやったもんですわな。昔は。我々が旧制高校時代、新潟医科大学があったんですけども。ところが今は金喰う虫になってるわけですね。だからほかから、大学全体の費用を文部省のほうから出さなきゃだめだ。国立病院もあれ、確か年間2,000億くらい赤字を補填してますよ。

 

竹内 ええ、2,000憶ぐらい。

 

小沢 そうすると昔とうんと違ってきてますから困った大学についてはやっぱりそこの文部省がある程度がんばってもらわんと、なかなか大学で持つったってこれ、大学病院の収入ではなかなかいけないんじゃないですか。実際は赤字だろうと思うんですよね。国立大学の病院は。うんと沖縄だけは黒字かどうか分からんですけども。

 

内野 そういうことはないでしょう。

 

小沢 新潟大学は随分余ってるも思うぐらいだと思うがな。白菊会の総会が年1回ありまして私も行きますけどね。北海道大学はどうですか。北海道は。

 

三橋 北海道もこのごろは大丈夫です。

 

小沢 冬なんか大変でしょうね。

 

三橋 冬なんか大変ですよ。

 

小沢 ご苦労なことですね。

 

内野 各大学でそういったご苦労は重ねましたが先生方のお力添えで法制化され40年前と比較し今では夢のような状態になりました。今後は解剖学実習を生かして医の倫理感を持ったよい医師、歯科医師を世に送り出すとともに医療を担うコメディカルの人々にも充分な教育をしてゆく時代になると思います。
本日はお忙しいところどうもありがとうございました。今後ともよろしくご支援ご協力をお願い申し上げます。

 

 

 

 

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