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不老会愛知学院大学支部の歩み

 

愛知学院大学歯学部

 

愛知学院大学は、宗祖道元禅師の700回大遠忌記念事業として昭和28年に仏教教団曹洞宗によって創設された私学である。以来、道元禅師の教えに従い、禅的教養をもとにした「行学一体、報恩感謝」の建学の精神を掲げ教育を進めている。
歯学部は昭和36年に創立され、第1回生が解剖学実習を学んだのは昭和38年であった。当時は、名古屋大学医学部解剖学教室の先生方の協力をいただき実習が行なわれていた。遺体数も現在に比べると少なく、学生教育に不便を来していたようである。解剖学・口腔解剖学実習は現在も解剖学第二講座が担当し、この実習で使用する遺体はすべて不老会会員の献体によっている。
昭和37年1月不老会前理事長の久野庄太郎氏が中心となって医・歯学生の解剖学教育および研究のために、自らの尊い遺体を無償で献体しようという崇高な主旨で不老会が発会された。その数年後の昭和43年12月に不老会愛知学院大学支部が発足した。初代支部長には、本学教養部長の山田和麻呂教授が就任し、献体運動の推進に尽力された。昭和47年6月不老会は法人の認可を受け財団法人不老会に改組されたが、大学支部は従来通り継続することとなった。第2代支部長には、故川地秀人氏が昭和55年から61年まで就任した。第3代支部長には、古川博氏が昭和62年以後在任中であり、多大な協力をいただいている。
最初の不老会会員の受け入れは昭和43年10月であり、現在の支部会員数は1,326名である。昭和38年以後の献体者数は841霊に上っている。
慰霊祭は毎年10月初旬に遺族、不老会会員、大学関係者および学生が参列し、佛式で小出忠孝学長を導師として大学講堂にて厳粛に挙行している。遺骨は、慰霊祭の折りに文部大臣の感謝状を添えて遺族に返還している。なお、毎年5月には不老会主催による献体者感謝式ならびに御名札納め式が、名古屋市平和公園内に建立されている献体の塔前にて行なわれ参列している。
愛知学院大学支部役員会は年2回開き、支部総会は慰霊祭の日に年1回開催している。また、五大学連絡協議会が不老会本部により年2回開催され、大学支部との連絡を密にしている。
大学における不老会関係の事務および遺体収集業務は、当初総務課が担当していたが、昭和51年4月から歯学部事務室に移管し現在に至っている。

 

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