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4.あとがき

 

 

本研究においては、大型浮防波堤による海域静穏化技術の施工に関する技術開発を実施した。
まず、浮防波堤の反射波による異常波高対策の検討として、反射波低減方法について、アイデア抽出及び水槽試験による評価を行った。その結果、有効な反射波低減機構として、ヘチマ状繊維型及び多孔板型を選定し、それらの概略設計を実施した。
次に、浮防波堤の海域移動と設置方法の検討として、具体的曳航方法の検討及び曳航シミュレーションによるその曳航方法の妥当性の評価を実施した。
さらに、係留シンカーブロックの運搬、据付方法を検討し、係留装置の具体的設置方法を確立した。
以上の検討により、大型浮防波堤による海域静穏化技術の施工に関する技術が確立した。本研究の成果により中古VLCCを利用した大型浮防波堤を実現し、大規模な人工島建設に際して静穏化海域の創出を効果的にするとともに、工事用作業船の稼動率確保ならびに経費の節減及び安全性に寄与することが期待される。

 

 

 

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