験を実施して、曳航中の堤体の航跡および方位変動を計測した。以下に試験法の概要を述べる。

（１）斜航試験（拘束模型試験）

斜航試験では模型船を検力計を介して曳引車に拘束支持し、模型船を所定の斜航角度に設定した状態で曳引車を走行させて、この際に模型船に作用する流体反力の前後・左右成分（XH，YH）および回頭モーメント（NH）を計測した。計測項目の定義を図3.2-2に示す。斜航試験の状況を写真3.2-2に示す。

（２）曳航試験（自由航走試験）

曳航試験では模型船の動きは自由とし、ワイヤー索により曳航した。試験の実施要領は、曳引車を所定の速度で定常走行させ、初期状態として設定した模型船の幅方向の初期変位が収束（あるいは発散）していく際の模型船の航跡および方位変化、回頭角速度を計測して曳航安定性に及ぽす曳航索長の影響やブライドルの効果について調査した。

模型船の航跡の計測にはCCDカメラを用いたX−Yトラッカーを用い、方位については光ファイバー方式によるディレクショナルジャイロを用いた。曳航試験の試験方法を図3.2-4、試験状況を写真3.2-3に示す。

３．２．４試験条件および計測項目

（１）斜航試験（拘束模型試験）

・船速　　　 Vs＝3kn

・斜航角度　　β＝-90°〜0°〜90°

・計測項目　　堤体流体力の前後・左右成分（XH，YH）、回頭モーメント（NH）

（２）曳航試験（自由航走試験）

・船速　　　Vs＝3kn

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