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こうした状況に鑑み、連邦政府は85年7月、漁船の船腹量の規制策として新制度を導入した。すなわち、新規に漁船を取得するのに必要な許可は、(1)代替建造する場合、及び(2)既存漁場以外の新たに開発された漁場で操業する場合に限ることとしている。
また、漁獲については魚種および海域別に操業が厳しく規制されている。
このような制限により、漁船の船腹量は今後とも現在程度の水準で推移するものと考えられる。
(C)漁船保有状況
オーストラリアの保有する漁船総数は、1万数百隻前後と推定されているが、これらの90%以上は20G/T未満の小型船である。また、漁業に従事する人口は約2万5,000人といわれている。
比較的大型の部類に入る150G/T以上の漁船は、西オーストラリア州とクイーンズランド州に多いが、その隻数は最近数年間に減少している。
100G/T以上の鋼造漁船は、88年末現在268隻(48,409G/T)である。

漁船保有量の推移

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1970年代後半から1987年にかけては、年間10〜15隻程度の新造船が建造されたのに対し、漁業資源問題が顕著になってからは、年間1けた台の建造レベルが続いている。

 

 

 

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