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スーダンが必要とする船舶は、内陸で貨客を輸送する河川航船、海洋での一般貨物船が主なものであり、これらはどの造船国でも容易に建造できるものである。
従って、技術、品質共に同列にあり、その問に大きな差異はない。
また、延払い条件、船価も多少の政治的配慮はあるとしても、大筋では国際的慣行に準じているから、大差はないものと思われる。
(B) 輸出対策スーダンは国内の輸送機関が不備なので、これを補う河川の定期航路や、外海では紅海、エジプト、英国、北欧などの諸港との往来に、船舶は重要を役割を果たしている。
各造船国は、スーダンの将来の発展には大きな期待を寄せてはいないが、この各航路の重要性には関心をもち、それぞれのシェアの維持、拡張に留意している。
(C) スーダンに対する歴史的、経済的なつながり
スーダンは19世紀初めからエジプトに占領されていたが、その後英国が進出し、1899年に英国とエジプトの共同統治領となった。
1952年のエジプト革命後、英国・エジプト間に協定が成立し、1956年1月共和国として独立した。
現在、スーダンは非同盟中立主義をとっており、わが国とは1956年に国交を樹立した。
貿易関係をみると、スーダンの輸出はイタリアを筆頭に日本、西独。中国、フランス、オランダ、米国の順で上位を占めており、輸入では英国が首位を占め、米国、西独、エジプト、フランス、オランダ、日本、ベルギーがこれに次いでいる。

 

 

 

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