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老人施設や緩和ケア病棟における末期がん患者のQOL*1

 

Beatrice Kastenbaum,P.N.,M.S.N.*2

 

はじめに

私は看護婦ですが、看護婦だけを対象に話すつもりはありません。私はみなさまに介護者としてお話しいたします。末期患者のケアをする私たちすべては、特別なつながりを互いに分かち合うことを発見しました。私たちは、患者とその家族の人生の非常に傷つきやすい部分を委託されているという共通部分をもっています。
私たちは、この席でQOLについて考えましょう。私たちは死を目前にした人々のために働いているのですから、人生の最後に関する私たち自身の希望と不安を理解することがたいせつです。私はみなさまに、死が近くなった時、QOLについて何を願うかについて考えていただきたいと思います。人生の最後の数日間に焦点を合わせて見てください。
みなさんは何をするでしょうか。
・みなさんを取り巻く環境に敏感でしょうか。それとも隔離されているでしょうか。
・あなたとだれが一緒にいるでしょうか。
・あなたの将来についてどのような思いをもっているでしょうか。
もし、私たちにもっと時間があれば、互いに答えを分かち合うことができます。私たちは、違った意見をそういくつももっとは思いません。私たちはQOLとは何かについて迷うかもしれません。
しばしば、逆説的な質問には答えるのが容易なことがあります。
・私たちは死ぬさいに、嫌なことについて同意することができるでしょうか。
・耐え難い痛みに苦しまなければならないことでしょうか。
・慣れない場所で一人で死ななければならないことでしょうか。
・私たちは人生に意味があるかどうかと疑問をもたなければならないでしょうか。
私たちの今日の目的は、末期患者のQOLのビジョンを達成するということです。私は介護者と研究者が同意できるQOLのモデルをお話しします。私たちは患者にQOLを提供するために何ができるかを議論するでしょう。私は精神神経免疫学はQOLの理論的土台を提供すると考えます。私たちはQOLの領域と患者によい影響を与える

 

*1 Quality of Life of Terminally lll Cancer Patients at Home or in Palliative Care Units
*2 Clinical Associate Professor,Arizona State University

 

 

 

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