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備、まちおこしです。この特徴は、現在私どもの協議会に加盟しております74の市町村それぞれに特定した歴史のテーマを設定しているということです。例えば、源氏物語のまちとか、上原さんの滋賀県でいいますと近江歴史ルートというテーマルートがございまして、賎ヶ岳合戦のまちとか、長政お市ロマンのまちとか、信長ロマンのまちとか黒壁と北国街道のまちというふうにテーマを設定いたしまして、横にも連携ができ、かつ世界にそこにしかないまちづくりができるという特徴になっているわけです。こういうテーマをつくりましてできるだけいろいろなイベント、整備、例えば道路の整備とか博物館の整僑とか駅前を改修するとか公園をつくるとか、そういうことをできるだけテーマに沿ってやっていこうという試みを行っております。現在、33の市町村で歴史街道のモデル整備が進んでおりまして、2000年までに50カ所ぐらいになります。そうしますと、ポイントとしての整備がほぼ目処がたってまいりますので、次の21世紀にかかりましたら点から線へどのように結んでいくのかという整備に入っていくということです。
二つ目の余暇ゾーンづくりというテーマですが、要は観光振興ということです。近畿には現在2千数百万の方が住んでおいでになりますし、観光客の方も単純に観光統計を合計いたしますと1億数千万という数字が出てまいります。これが合っているかは別といたしまして、相当な方が住んでおられますので、まず周遊性を促進する、そしてリピート性を促進する、プラス一般観光を促進するというテーマでやっております。いずれも一つのまちだけではできないことでして、Aのまちに来たら次にBのまちにも来てくださいというような形で一つの連携の意義が出てきていると思います。具体的な事業としましては、テレビ、出版、イベント、この9月には歴史街道のiセンターと称しまして12個の案内所をネットワークいたしました。Aの案内所に行ってもB,C,D,E,F,Gの情報が得られるというシステムです。
三つ目の日本文化の発信基地づくりですが、これが今日の主なテーマかと思いますが、関西にはご承知のように国宝の6割が集積をしております。こういうものをできるだけ海外にPRしていこうという事業でして、これに関しましては63の民間企業と経済界との一種の共同のメセナという形で推進しております。海外への文化発信、海外広報と言い換えてもいいかと思いますが、私どもは四つほどのメディアに分類しております。メディアというと大げさでございますが、一つは紙のメディア、一つはコンピュータを通したメディア、一つは人のメディア、一つは映像のメディアです。基本的には重要な順番は紙、コンピュータ、人、映像で、影響カは映像、人、コンピュータ、紙だと私は思っておりまして、どれが大事ということはないのですが、やはりトータルで文化を発信していきたいということを考えているわけです。
まず紙のメディアですが、パンフレットとかポスターということになってまいります。私どもは4カ国語のパンフレットとポスターを作成しておりまして、これを海外の1,000カ所に配布をしております。日本料理店とかも含んでの話です。今後は英語、中国語、韓国語のガイドブックを来年度あたりに作成をしたいということを考えておりまして、そこに施設とかの割引特典をつけることはできないかと考えているところです。コンピュータ関係では、インターネットとかCD−ROMとかですが、インターネットにつきましては、インターネットがブームになるはるか前から始めておりました。当時はインターネットは日本に三つしか番組がこざいませんで、そのうち二つは大学の先生が書きかけの論文を乗せていたもの、一つは日本の観光PRというぺージでして、これは金閣寺と富士山と阿蘇山がのっておりまして、ボタンを押すとそれが大きくなってそれでおしまいという時代でした。今後は、テレビの番組を毎日放映しておりますので、そういう動画技術がクリアできれば入れていきたいと考えております。CD−ROMにつきましては、APECがございましたときに各国からの要人の方、マスコミの方向けに3,000枚ぐらい配布をしております。
それから人のメディアです。これは世界のキーパーソンをネットワークしようという試みでして、実は今日お越しになっていたハッチソンさんはオーストラリアでお会いしておりますし、古賀さんも私どもが海外でそういう事業をやっていることをよくご存知でいらっしゃいました。現在、世界の15都市で歴史街道フォーラム、最近は関西フォーラムと名前を変えまして関西の新しい動きも他の団体とジョイントしてやっております。15の都市というのはアメリカ、南米、ヨーロッパ、アジアとまんべんなくやっているつもりです。それとあわせまして、エージェントのツアー、プレスのツアーなどもやっております。エ一ジェントのツ

 

 

 

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