

環境影響評価制度に関する調査研究報告書
W 川崎市の環境影響評価制度
深刻化する環境汚染への対策が都市施策の重要課題として広がりをみせた昭和40年代の後半へかけて川崎市も環境関係の条例の制定をはじめ、監視・測定・研究等の施設整備、周辺自治体との広域連携、市民参加方式の導入等環境の保全と回復のための数々の施策を構築し、市民、事業者、行政あげてその取り組みを進めた。川崎市環境影響評価制度は、そうした施策展開において、川崎市を含め各自治体に共通する環境施策の底流が対処療法的な方向を呈している往時の状況から、わけても、すみやかな環境対策の推進が迫られている川崎市にとっては、それら既成方式の強化・充実に加え、さらに「未然防止」という原点対策、ひいては「地域環境の向上、創造」といった面での対策が欠かせないものとなり、こうした市の環境の実態に裏打ちしてスタートしたものである。
なお、制度の概要は、条例が7章30条、施行規則が4章24条構成である。環境影響の予測・評価の尺度となる「環境管理計画(評価項目、技法、保全水準等)」については科学的知見や技術の進歩に随時適応させていくため告示行為としている。条例は昭和51年7月(1976年)に施行しこれまで約100件の案件を扱っている。また、この間、平成4年7月(1992年)には、川崎市の環境施策の基本となる環境基本条例を施行し、そのなかで、市が実施する事業、市が許認可する事業に係る許認可方針等について構想・立案段階において環境影響を調査、審査する仕組み(環境調査制度)を設けた。
川崎市環境影響評価制度は、この経緯を踏まえた次のような幾つかの特色をもっている。
1.市民、事業者、行政による一体的な推進
市民、事業者、行政それぞれが基本的な責務を担い、その責務を遂行しつつ3者一体となって環境の保全を図っていくものとし、市民には環境保全のための努力と市の施策への協力を、事業者には環境影響予測評価に関する自己負担と責任、市長の審査意見に対する遵守義務等を、行政には制度の理念・目的に照らした種々義務、努力等を課している。
2.市民の参画
市民一人ひとりが意見や考え方を直接開陳できる仕組みとして、事業説明会における質疑と意見交換、公式意見書の提出、公聴会における公述のシステムが確立され、そのために相当の時間的条件が保証されている。また、間接参画として環境影響評価審議会委員にも市民(委員25名のうち6名)が充てられている。
3.情報の公開性
制度の周知・啓発を広く、公正に図ることと、全体的な理解、協力のもとに良好な地域環境を創出保全していく主旨のもとに、極めて特殊な一つ、二つの例(公式意見書提出市民の個人名、専門部会の審議における事業上のノウハウデータ等)を除くほかは、全ての資料、データ、記録、書類等を公開とし、また、公聴会、審議会等の傍聴も認めている。
4.影響予測・評価技法、保全水準等の科学性、客観性
これらについては、述べたとおりの最新の技術や知見を適時それらに補遺していくため、
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集計期間:成果物公開〜現在 更新日:
2008年11月29日 |
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