日本財団 図書館


 

国連旗を掲げ、地球サイズの航海を続けてきた。

1991〜1997
地球を2周 6万マイル、人種を越えて7,000人が体験した帆船「海星」の軌跡。

005-1.gif

1991年〜1992年
コロンブスから500年、地球再発見の航海。
帆船「海星」は、1991年9月英国からセイルトレーニングを開始しました。92年5月からはコロンブス500年記念国際帆船レース「グランドレガッタ・コロンブス’92」に世界各国の若者を乗せて参加しました。つづいて米国独立記念日にニューヨークでの大帆船パレードに参加、そしてカリブ海、パナマ運河を越えて、北米西海岸、ハワイ、沖縄を経由、93年1月2日神奈川県三浦市三崎港に帰港しました。この「地球再発見の航海」には、世界12ヶ国、のべ700名以上が参加しました。こうした親善航海が内外から高く評価され、帆船「海星」は、唯一「国連旗」の掲揚が認められました。

 

1993年〜1994年
日本各地へ寄港、のべ3500名が乗船
93年3月からは日本近海を中心にセイルトレーニシグを開始しました。国内26ヶ所に寄港し、1,500名以上が乗船、寄港地では38,000名が見学に訪れました。94年は、これまでに交流の深い地域を拠点としたセイルトレーニングプログラムと合わせて、大阪「海の記念日」や和歌山「世界リゾート博」などにも参加、約3,500名が乗船しました。

 

1995年
地球人航海95
95年は1月間の沖縄特別航海でオープン、春には震災の爪痕の残る神戸に激励の寄港、秋には再び沖縄へ戻り、「世界ウチナーンチュ大会」に参加するなど、日本中の海を帆走りまわりました。また、日本財団の補助により、様々なハンディキャップを持つ人達もいっしょに参加する「地球人航海95」を3か月間に渡って実施するなど、新しいセイルトレーニングヘの飛躍の年になりました。

 

1997年 横浜へ
いよいよ「海の日」が祝日になった96年、東京・横浜の港祭、さらに日本の主な帆船が集結する三重県「海の祭典」に参加。また神奈川県をはじめ三浦、藤沢、和歌山県など自治体とのプログラムもますます盛んになったほか、「地球人航海」も継続して実施しています。また97年にはアジアで初めての国際帆船レース「SAIL OSAKA’97」が香港〜沖縄〜度児島〜大阪で開催され「海星」も全コースに出場。その後、横浜を母港にして、新たに活動を開始しました。
ますますグローバルに広がる「海星」の航海にご期待下さい!

 

帆船は機能的に完成されたシステムです。

005-2.gif

帆船は、蒸気機関の時代を迎えるまで最新鋭の輸送手段として世界の海を駆けめぐり、技術的な新化を遂げ、現在のセイルトレーニング用帆船にたどり着いてきました。まさに風と人力を動力とするハイテクの粋が集められています。帆走原理はもとより、乗り手にとっての安全な航海のための対策も機能的に完成されているのです。だれもが「ほんとうにこんなことできるの?」と思うようなマスト登りやヤードでの作業も、初めてのときの心理的な恐怖はありますが、足場となるロープの構造やハーネス(安全ベルト)など、安全かつ機能的な配慮がされています。セイルトレーニングに参加したみなさんが、極めて短期間に自分たちの手で帆船を操れるようになるヒミツがここにあります。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION