日本財団 図書館


 

<資料1>
[老人の皮口の特徴]
○薄く傷つきやすく、弾力性が低下し乾燥しやすい。これは、皮膚の最上層にある角質層の水分保有能の低下による水分量の減少と脂質量の低下によるものである。
○外的刺激に対し抵抗力が低下する。
○皮層の病的変化を起こしやすい。(老人性掻痒症、皮層炎)
*かゆみについて
○老人の皮膚は脂腺の分泌が減少し、常に乾燥状態になっている皮膚が乾燥すると外からの刺激に対する抵抗力が低下し表皮、及び表皮直下の真皮上層の痛覚神経終末(起痒刺激の受容器)が刺激されてかゆみとして知覚される。かゆくて掻くと、その刺激で局所皮膚組織内の遊離ヒスタミンが増しかゆみが強くなる。
[腰椎圧迫骨折]
○骨粗鬆症があるうえに、上下方向の圧迫が加わることで腰椎の骨折を起こしている腰椎部の安静が保持されないと、腰椎のずれを起こし神経障害を生じる為に腰椎部の安静保持が必要である。
[褥創]
○発赤:第一度の褥創である。骨突出部に好発する反応性充血である。(虚血が解除され急激な血流再開をおこした場合、外からは「発赤」として認識できる)
○発赤の段階でのマッサージは、人為的に摩擦とずれをおこし、炎症が進行する刺激となる。
○対策として減圧、摩擦を防ぐためにクリーム、フィルムなどの皮層の保護を行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION