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    5 まとめ

    1 成熟化時代のニーズ

     現在、我が国は成熟化時代を迎えており、生活・文化産業等においては、「量から質へ」「開発から更新へ」「リピート時代へ」「コモンライフの充実へ」「ホーリイライフへ」などの転換が見られる。

    2 広域交流の背景

     広域交流が進んできた背景としては、交通網整備による基礎的生活圏と文化交流圏の広がり、居住地選択の広域化、情報化の進展、個人の孤立化と対面型の直接交流の必要、定住人口減に対応した「交流人口」による地域振興、定住人口減の中での施設の広域的有効活用、情報発信型−需要創造型の地域振興へ転換、などである。

     また、生活・文化、産業等において、「量から質へ」「開発から更新へ」「リピート時代へ」「コモンライフの充実へ」「ホーリイライフへ」などの転換に対応して、交流の役割はますます重要となってきている。

    3 交流のタイプと動向

     今後の交流のあり方としては、「対面型交流」「個人・小グループ型交流」「行動共有型・時間消費型交流」「広域・超広域型交流」などが予想される。

     そして、従来の、主として日常生活に付随していた「日常型−定常型」の、地域共同体型交流、職場共同体型交流、行動共有型交流から、「非日常・定常型」「日常・非定常型」「非日常・非定常型」など多様化が進み、クラブライフ型、パーティ型、イベント型、ネットワーク型など、新たな交流が進むことが予想される。

    4 新たな交流圏の設定

     成熟化時代への移行、高速交通網の整備により、人々の交流圏は、従来の行政圏を基礎とした日常交流圏(地域交流圏と生産活動圏)から、大きく拡大することが予想される。

     行政側にあっては、このような交流圏の拡大に対応し、広域的な行政ニーズに対応し、相互に連携しながら、行政サービスの充実と、地域振興に努めることが求められている。

 






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