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(3)地方中核都市としての佐賀市の役割

佐賀市の都市整備は、「佐賀地区広域市町村圏をサービス圏として、住民が快適で豊かに暮らせる都市形成」を当面の基本目標として、創造性に富んだ潤いのある安全な生活空間の形成のもとに、21世紀に対応した産業開発を進め、活力に富む地域社会を形成するものである。
現在の佐賀地区広域市町村圏に対する中心都市としての佐賀市は、都市的サービスや雇用などの面で一定程度の中心的機能を担っているものの、圏域全体の振興を牽引する役割や魅力的な住民生活の一層の向上を図るためには、次の事項を考慮した都市整備を進める必要がある。

 

   ア 佐賀地区広域市町村圏の中心都市としての一体性の確保と都市圏全体の振興への寄与

・佐賀地区広域市町村圏は、通勤、通学や都市的サービスなどにおいて、佐賀市を中心とした都市圏を形成し、また、圏域の人々の日常社会生活圏が広域化している。
・しかし、都市圏を構成する山間地域では過疎化の進展と若者層の減少、高齢化の急速な進行に加えて、産業構造の変化などにより社会経済基盤の激しい変動が続いている。
・地方中核都市である佐賀市の役割は、こうした構成市町村も含め、都市圏全体の振興を図ることによる都市圏の一体的な経済圏や高次生活圏の形成に寄与することが期待される。
・したがって、都市圏の主導的役割を担っている佐賀市は、本市の振興だけではなく、都市圏全体の振興を念頭に置いた都市整備や都市機能の強化が期待される。
・都市圏全体の発展と佐賀市の都市機能との関連は、佐賀市の都市機能の集積により都市圏全体の人口や都市機能が拡大し、また、広域圏全体の発展が佐賀市の都市機能の集積を促すという循環がみられる。
・佐賀地区広域市町村圏の主導的役割を担う佐賀市においては、都市圏全体の振興に寄与する都市整備を目指すことが必要である。

 

 

 

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