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  第2章 宇都宮市の観光・文化の現状

1.宇都宮市の観光・文化の現状

 

(1)宇都宮市の観光の特徴

 宇都宮市の観光の実状を幾つかの指標でみると次のような特徴があげられる。

 

ア 平場と山地との入込み観光客数、宿泊観光客数に大きな差

 平場と山地の観光客の入込数を比較すると、大きな差がある。特に日光国立公園内の観光客数が圧倒的に多い。因みに、日光市は自然観光地として分類され、その総入込観光客数は箱根町と共に全国でも1,2位の地域である。
 「平成7年栃木県観光客入込・宿泊数推定調査結果」(栃木県商工労働観光部観光課)では、山地である日光市、藤原町、那須町、塩原町の入込み観光客数、宿泊観光客数は、国立及び県立自然公園内のみのものであり、平場での入込み観光客数、宿泊観光客数は、県立自然公園以外の地域も加えている。〔参照:図表37〕

 

イ 宇都宮市内の宿泊観光客数

 宇都宮市の主要な観光資源である県立宇都宮自然公園内での宿泊観光客数を見る限り、特に日光国立公園内の市町村とは、殆ど比較の対象にならないほど少ない。平場の他の市町村も同じ傾向を持っている。〔参照:図表37〕

 

ウ 宇都宮市内の宿泊客数はやや減少傾向である。

 商業観光課の調査によると、平成4年度から7年度にかけての宿泊者内訳は、ホテル88%・旅館12%であり、経年的にも概ねこの割合と推定される。宇都宮市内の宿泊客は、平成3年度以前は約70万人であったが、それ以降はバブル崩壊の影響で65〜68万人台に減少している、しかし、この数字は大規模な各種イベントの開催やコンベンション誘致(H5:インターハイ、H7:国民文化祭など)の効果の表われであり、それらの特殊要因を除くと、宿泊客数は62万人を割るものと推定される。平成8年度は回復傾向がみられるが、市制100周年を記念した各種イベントが行われ、各種コンベンション誘致の結果、宿泊者数を確保していると思われる。

 

 

 

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