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2アクションプログラム展開の視点

(1)島別産簑活性化施策の進め方

ア基本的な視点

離島の産業活性化を進めるための基本的な手順と要件は次の通りである、

 

(ア)島民の自立・自助からの出発

 地域の活性化は、島民の自立・自助の取り組みが前提であるため、産業振興についての主体的な仲間づくりや組織開発を軸とした展開を行う。

(イ)「ソフト&ハード」の施策展開

 具体的な活性化施策は、整備された生活・産業・交流基盤の活用や新規産業誘導に関する情報・ノウハウなどソフト先行型で、いわば“ソフト&ハード”の原則で推進することが極めて重要である。

(ウ)重要性、緊急性、可能性の判断に基づく優先事業の選定

 推進施策の優先順位は推進時点の島の産業立地条件の評価と重要性、緊急性、可能性の判断による。
 端的に、立地条件の評価項目を「資源条件」、「市場条件」、「人材などソフトの条件」と三分すると、短期的には「市場条件」を背景として「人材などソフトの条件」に相当する島のシーズ(種)の育成・展開し、中長期的な展開の基盤となる担い手の育成などを含めてソフト基盤の整備に着手するという二段構えがポイントである。

(工)島民の自立性を引き出す行政の先導的支援の展開

 新たな産業の活性化には、担い手の育成、資本、技術・ノウハウ、市場情報などハード、ソフトのインフラや立ち上がりの各種支援策が必要であり、特に、条件不利地域としての離島では情報提供、意識高揚や組織づくりに関する公的な先導性や設備、信用保証などの支援が必要である。

 
 以下では、このような基本的な考え方から、主として新たな産業活性化の施策について、その推進主体、島づくりの方針、産業活性化の重点施策と推進手順に限ってその考え方を示す(当然、これま。での継続事業や実績のある施策の展開は、適宜進めることが前提である)。

 

 

 

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