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ション産業)への対応である。3)は、離島の静かで美しい自然やリゾート環境を基盤としたいわゆるリゾート&リサーチ産業、すなわち情報サービス産業やデザイン産業の展開である。この手の産業は、概して土地、水などの産業基盤の投資が少なく、パソコンなどの関連機材と技術、情報インフラがあれば場所を問わないで成立が可能である。ただ、情報サービス産業はまだ歴史が浅く、経営基盤に弱い面があるため、その振興には技術移転や人材養成をはじめ資金の債務保証や融資の拡充、税制面での優遇措置、UIターンによる人材確保、情報データベースの構築などを必要とする。
 4)は、大都市で失われてきたやさしい人間関係を温存する島のコミュニティや継承されてきた生活文化・生活技術、そして島の自然と共生する環境などが備えている青少年の全人教育の場、スポーツ合宿、企業研修、自己実現のための技術習得などに対応できる資質をいかす展開である。この展開には、大自然とのふれあいを可能とするハード・ソフトの受入体制の整備、島民との交流、伝統文化の継承、人材の育成の仕組みづくりや島への自在なアクセス条件の整備などを必要とする。
 

工 離島における産業振興方策展開の一般的なポイント

 先のような今後の可能性のある島の産業振興を進めるには、図表40のような条件整備が求められる。

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